(2025.3.25)
 JTが24年決算訂正、純利益63%減 カナダ訴訟和解費用で
日本経済新聞WEB刊 3月10日
日本たばこ産業(JT)は10日、公表済みの2024年12月期決算(国際会計基準)を訂正し、純利益が前の期比63%減の1792億円(訂正前は4%減の4633億円)となったと発表した。たばこ大手3社に対するカナダでの健康リスク訴訟の和解に伴い、訴訟損失引当金3756億円を計上した。24年12月期の配当は年194円と従来発表を変えていない。

費用計上を受け、営業利益は52%減の3234億円と最高益更新から一転、減益となった。

JTと米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)のそれぞれのカナダ法人が325億カナダドル(約3兆5600億円)を支払う和解案に合意していた。6日に裁判所の承認を経て正式に和解が成立した。

JTは和解金の頭金として少なくとも約1700億円を拠出し、残りはカナダ法人の毎年の純利益の70?85%を支払いに充てる。支払い完了まで20?30年程度かかる見込みという。

25年12月期の業績予想は変更しなかった。純利益は前期比2.5倍の4500億円となる。


(2025.3.25)
 直近1年間の受動喫煙割合が改善、都調査 - 喫煙率は21.5%
ヤフーニュース(医療介護CBニュース)3月7日
 東京都の2024年度「受動喫煙に関する都民の意識調査」によると、喫煙率は前回調査より1.1ポイント増加の21.5%だった。一方で1年間の受動喫煙の経験は9.1ポイント減の40.4%となった。【斯波祐介】
  調査はインターネットで行い、都内在住の20−79歳3,000人が回答した。  喫煙率については、加熱式以外のたばこが20.4%、加熱式たばこは14.2%だった。直近1年間での屋内外での受動喫煙は前回調査より大きく低下。受動喫煙のあった場所は「飲食店」は4.3ポイント減の19.9%、職場は1.4ポイント減の3.8%だった。 
 飲食店や職場など2人以上が利用する第二種施設の屋内を原則禁煙とする都受動喫煙防止条例や改正健康増進法の認知率は、8.4ポイント減の64.4%だった。飲食店における原則禁煙の認知度は「知っている」は14.9ポイント減の59.0%。喫煙者に限定すると77.3%が認知していた。 
 都受動喫煙防止条例の取り組みについての評価は、「良い取り組み」「やや良い取り組み」の合計は5.9ポイント減の84.6%。喫煙者に限定すると78.9%がプラスの評価をしている。


(2025.3.25)
 4月から飲食店が禁煙に 府受動喫煙防止条例が完全施行
大阪日日新聞 3月5日
喫煙室設置などの負担、重くのしかかる
 大阪市内全域で路上喫煙を禁止する改正条例の施行から1カ月。4月からは飲食店などの屋内喫煙を規制する大阪府受動喫煙防止条例の完全施行が始まる。

現状の整備状況に疑義
 横山英幸市長は万博開催までに330カ所の喫煙所を確保する考えを示しているが、現状は条例施行後も事業所や飲食店などが密集するエリア、乗降客数1万人以上の駅頭やその周辺でポイ捨てや路上喫煙が多く観測されている。
  2月19日の大阪市会建設港湾委では、喫煙所整備に関する陳情が7件上がり、自らが参画していた路上喫煙対策委の元委員からの陳情も確認できたが、当時、環境局より「1万人以上の方が利用されている駅が市内に138駅あり、それぐらいの規模の駅には、対策を講じる必要がある」という趣旨の発言があった。ところが、現状(3月時点)はその半数以上で未だ整備されていない状況だったことを受け、「速やかに整備すべき」とする意見が上がった。 
 このほかにも、問題視されていたパチンコ店の既存喫煙所を市指定喫煙所として一般開放することで数を稼ぎ、こうした場所での喫煙行為を促すことについて「ギャンブル依存症の誘発可能性がある」と、然るべき場所での整備を求める陳情が上がった。過去に維新会派が主張していたギャンブル依存症対策との矛盾が露呈する格好となった。  4月13日には万博が開幕し、国内外から多くの観光客が大阪市を訪れる。喫煙所不足の状況のままでは条例の実効性への疑念が上がっている

コロナ禍乗り越えた飲食店を直撃
 こうした状況下で、大阪市の今後の対応に注目が集まっているのが、4月からは客席面積30平方bを超える飲食店は原則、屋内禁煙となる府受動喫煙防止条例の完全施行だ。
  飲食店からは「条例の趣旨には賛成だ。ただ、今後、店内を禁煙にすることで経営への影響が心配」「コロナ禍を何とか乗り越えたが、もう資金的な余裕はない」など切羽詰まった声が上がる。」  大阪と京都の府境で飲食店を営む店主は「常連の客から『これから吸えなくなるのであれば別の地域で飲む』と言われたことがショックだった。大阪府の失政で別地域に客が流れていく可能性がある」と不満を打ち明けた。


(2025.3.25)
 水たばこで一酸化炭素中毒疑い、救急要請多発 症状から気付きにくく
毎日新聞ニュース 3月5日
  水たばこ(シーシャ)による急性の一酸化炭素(CO)中毒が疑われる救急要請(119番通報)が多発していることが、東京消防庁と日赤医療センターの研究チームの調査で分かった。若者を中心に利用が広がる水たばこは、タバコ葉を炭で加熱するため、COが発生しやすい。中毒を起こしても症状からは気づきにくく、専門家も注意を呼びかける。

  調査は、東京・渋谷や下北沢といった若者が集まるエリアなどを管轄する同庁第3消防方面本部の救急活動記録を、研究チームが分析した。2018年1月から23年6月までの5年半に、水たばこ吸引と関係する事例が64件あり、月1件のペースで発生していた。

 発症者の多くは来店客で、従業員もいた。20代が8割以上を占め、女性が56%とやや多かった。症状は意識消失が最も多く、嘔吐(おうと)、「動けない」、めまい、頭痛などが続いた。

 救急搬送されたのは41件で、軽症者が多かったが、重症者もいた。労働災害の現場で見られるような室内が高濃度に汚染され、複数人が同時に発症する例はなかった。

 水たばこは、香料などを混ぜたペースト状のタバコ葉を炭で熱し、発生した煙を水に通してパイプで吸う。世界保健機関(WHO)などによると、煙には紙巻きたばこと同様に発がん物質や重金属が含まれるほか、COはより多く含まれる。海外では水たばこの急性CO中毒事例が多数報告されている。

 一般的に、COは毒性が強いが、無色無臭のため気づかないうちに中毒症状を起こしやすい。後遺症や死に至ることもある。同庁第3消防方面本部の清水鉄也さんは「急性CO中毒は早期の酸素投与が必要になる。水たばこが関連する救急要請では、CO中毒を念頭に置いて対処すべきだ」と話す。

 都心部だけの問題ではないようだ。筑波大の村木功教授(社会健康医学)らが、水たばこを提供する全国約1400店に郵送で調査したところ、回答した191店の約6割が、客や従業員に急性CO中毒とみられるめまい、吐き気などの症状が起きる経験をしていた。

 また、産業医科大の姜英講師(公衆衛生学)らは、水たばこを提供する2店舗でCO濃度などを測定した。使用者の対面席では、最大で「2〜3時間で軽い頭痛が起きる」とされるレベルに近いCO濃度が検出された。

 姜さんは「CO濃度は水たばこで使われる炭の燃焼状態と換気の状況によって変わる。CO中毒が起こりうることを、警告表示などで利用者や従業員に知らせる必要がある」と指摘する。【下桐実雅子】


(2015.3.5)
 たばこ訴訟 JTなど大手3社 約3兆5600億円の和解案に合意
NHK NEWS WEB 3月3日
たばこがもたらす健康被害をめぐってカナダで起こされた裁判で、JT=日本たばこ産業など、たばこ大手3社が日本円でおよそ3兆5600億円を支払うとする和解案に合意しました。JTでは和解金の支払いに備えて、およそ4000億円の引当金を計上することにしています。
この裁判は、喫煙による健康リスクを十分に説明せずたばこを販売したとしてカナダの消費者らが、JTのほかアメリカのフィリップ・モリス、イギリスのブリティッシュ・アメリカン・タバコの3社の現地法人に対して損害賠償を求める訴えを起こしていたものです。
会社によりますと、裁判では、2019年にたばこ会社側の控訴が棄却されていて、去年10月、3社が和解金を支払うなどとする調停案が提示されていましたが、3社は支払いに合意したということです。
和解金は、3社で合わせて325億カナダドル=日本円でおよそ3兆5600億円で、JTでは和解金の支払いに備えておよそ4000億円の引当金を計上することにしています。
JTは「今回の合意で解決に向けて前進したと考えています。現時点で、当社の経営に大きな影響を与えるものではありません」とコメントしています。


(2015.3.5)
 3.5兆円の和解案に合意=JTなど3社、たばこ訴訟で―カナダ
dmenu ニュース(時事通信)3月3日
 カナダでたばこの健康リスクを巡る責任が問われた集団訴訟で、被告の日本たばこ産業(JT)、フィリップ・モリス・インターナショナル、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの3社が計325億カナダドル(約3兆5600億円)を和解金として支払う案に合意した。JTが3日、発表した。

 JTは和解金支払いにかかる損失引当金として、2024年度の営業費用として4000億円弱を計上する方針。3社の支払額が和解金の総額に達するまで、業績に応じて算出した費用を支払う。裁判所の承認などを経て、最終的に確定する。


(2015.3.5)
 JT、たばこ24銘柄の20円値上げを申請 5月から
日本経済新聞 WEB刊 2月3日
日本たばこ産業(JT)は3日、紙巻きたばこと加熱式たばこの計24銘柄について財務省に値上げを申請したと発表した。認可されれば5月1日から20円の値上げとなる。原材料費の高騰が理由だ。

同日付で値上げを申請した。紙巻きたばこの「キャメル・クラフト」の全18銘柄については、いずれも430円から450円に引き上げる。加熱式たばこの「ウィズ」用の全6銘柄は580円を600円に上げる。

JTは「国内のたばこ消費は高齢化などで減少傾向にある。加えて原材料費が上昇しており、品質やブランド価値を維持するため値上げに踏み切った」と説明した。


(2015.3.5)
 JTの24年12月期、純利益4%減 金融損益悪化
日本経済新聞 WEB刊 2月13日
日本たばこ産業(JT)が13日発表した2024年12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比4%減の4633億円だった。主力のたばこ事業は海外で値上げが浸透し営業増益だったものの、イランの通貨リアルの公定レート変更に伴う為替差損を計上するなど、金融損益の悪化が利益を押し下げた。

市場予想平均(QUICKコンセンサス、4812億円)を下回った。配当は前の期と同額の年194円とした。

売上高にあたる売上収益は11%増の3兆1497億円と過去最高だった。トルコやイタリアなどを中心に、たばこの総販売数量は2%増えた。世界全体で紙巻きたばこの需要が減るなか、中間層が増える新興国での販売経路の確保や低価格帯商品の展開が奏功した。

免税販売も好調だった。24年10月に買収を完了した紙巻きたばこ専業の米ベクター・グループも寄与した。米国での紙巻きたばこのシェアは8.2%と、前年同期から約6ポイント増えた。

営業利益も4%増の6972億円と過去最高を更新した。フィリピンや英国など海外で紙巻きたばこの値上げが浸透し、採算が改善した。たばこ事業の調整後営業利益は6%増えた。

同日、25年12月期の連結純利益が前期比3%減の4500億円になる見通しだと発表した。売上収益は4%増の3兆2730億円を見込む。たばこの総販売量は1?2%減にとどまりそうだ。米ドルに対する円安の進行に伴い、葉タバコなどのコスト増も利益を押し下げる。配当は前期と同じ年194円を計画する。

株価は13日終値で3952円と、24年6月につけた昨年来高値(4622円)から14%安い。株価の上昇には、主力のたばこ事業の業績が焦点になる。

市場が縮小する紙巻きたばこに対し、煙やにおいの比較的少ない加熱式たばこへの置き換わりが進む。最大市場の日本で加熱式たばこ「プルーム」の販売数量は24年、1年で33%増えた。ゴールドマン・サックス証券の宮崎高志アナリストは「相当な資金を投じた加熱式たばこで、今後数量を伸ばしていけるのかがポイント」と話す。

日本政府は26年4月から加熱式たばこの税負担を段階的に引き上げ、紙巻きたばこと同水準にする方針。JPモルガン証券の藤原悟史氏は「加熱式たばこではシェアが低く、増税分の値上げが実施できない可能性がある」と指摘する。

寺畠正道社長は同日の決算会見で加熱式たばこについて、「しっかり投資するスタンスを変えず、適切な価格設定でシェアを伸ばしていく」と話した。


(2015.3.5)
 J1C大阪 大阪市の路上喫煙防止に伴い、2・22湘南戦からホームゲーム全面禁煙を発表
ヤフーニュース(スポーツ報知)2月19日
 C大阪は19日、22日の湘南戦以降に開催されるすべてのホームゲームにおいて、加熱式たばこを含む全面禁煙を実施すると発表した。
 1月27日に「大阪市路上喫煙の防止に関する条例」で路上喫煙禁止区域が大阪市内全域に拡大されたことを受け、決定。昨年までヨドコウ桜スタジアム内外に設置していた喫煙エリア、および灰皿の設置を廃止する。


(2025.2.3)
 大阪市内全域で27日から路上喫煙禁止
NHK 関西 NEWS WEB 1月27日
大阪市では27日から市内全域で路上喫煙が禁止となります。
市は喫煙する人に対し、およそ300か所ある喫煙所を活用してほしいと呼びかけています

大阪市は路上喫煙を禁止する条例を制定し、これまでに市役所の周辺など市内の一部のエリアを禁止区域としてきましたが、ことし4月に開幕する大阪・関西万博に向けて環境整備を進めるため禁止区域が27日から市内全域へと拡大されます。
喫煙が禁止となる場所は、市が管理する市内全域の道路や広場、それに公園など公共スペースで、喫煙が確認された場合は、1000円の過料が徴収されます。また、これまで加熱式たばこは路上喫煙の禁止の対象になっていませんでしたが、27日からは対象です。
全域での禁止に向けて市がこれまでに確保した喫煙所はおよそ300か所あり、市はホームページで区ごとの「喫煙所マップ」を公開し、喫煙する人に活用を呼びかけています。
横山市長は「取り組みを進めることでたばこの投げ捨てもなくなることを期待している。安心・安全で快適な美しいまちの実現にむけてご協力をお願いしたい」と話していました。

【路上喫煙全面禁止で街の人は】
大阪市で27日から始まった市内全域での路上喫煙の禁止について、街の人に聞きました。
20代の喫煙者の男性は「『吸うな』と言われているわけではなく、私の周りでは近くでたばこを吸われるのは迷惑だという人もいるので、これまでも喫煙所で吸ってきました。そういう人にとっては、路上喫煙が全面禁止でも何とも思わないと思います」と話していました。
50代の喫煙者の男性は「路地で吸っている人は時々、見かけますが、街なかでたばこを吸う人は減ってきたと思います。喫煙所で吸うべきなので、とてもよいことだと思います」と話していました。
また、ベビーカーを押して、買い物に来た30代の女性は「さっきも路上でたばこを吸っている人がいましたが、なかなか注意できないので、全面禁止の条例はありがたいです。大人なら喫煙者の近くを通る時に息を止めて吸い込まないようにできるかもしれませんが、小さい子どもは何ともならず心配だったので安心です」と話していました。

【路上喫煙禁止 啓発のメッセージ貼り出し】
大阪・心斎橋では、さっそく午前中から道路脇の設備に、路上喫煙の全面禁止を呼びかけるメッセージが新たに貼り出されました。また、この設備には啓発マスコットの「アカンずきん」が「迷惑たばこはアカンずきん」と呼びかけるイラストや、喫煙所の場所が確認できるWEBサイトに誘導するQRコードも掲示されています。
大阪市環境局の楠本大介路上喫煙対策担当課長は「路上喫煙によるたばこの火や煙を不快に思う人がいることや、吸い殻が捨てられると美観を損なうことから、路上喫煙の全面禁止を進めることになった。4月からは万博が始まり、国内外から多くの人が訪れることも考慮して、美しい街・大阪を推進したいと考えているので、ご理解とご協力をお願いしたい」と話していました。

【喫煙所増設しマップ公開も】
大阪市は、市内の各地に「喫煙所」を設置して、その情報をホームページなどで公開しています。
市によりますと、路上喫煙の全面禁止にあわせて、▽新たに公設の喫煙所を51か所設置したほか、▽補助金を活用した民間の喫煙所を119か所、▽パチンコ店などにある、無料開放された喫煙所123か所など、27日の時点で、あわせて313か所の喫煙所が設置されているということです。
そして、ことし4月の大阪・関西万博の開幕までにはさらに増えて、330か所になる見込みです。こうした喫煙所の情報は大阪市のホームページなどで公開されていて、「マップナビおおさか」という地図情報サイトで、スマートフォンなどでも▽最寄りの喫煙所の場所を確認できるほか、▽利用できる時間帯などを調べることができます。
ただ、「喫煙所の数が足りない」といった声もあるということで、大阪市は「今後、路上喫煙の状況を検証し、優先的に対策が必要なエリアが浮き彫りになると思うので、喫煙所のさらなる確保や、巡回指導の強化、広報の強化に努めたい」としています。

【店一部が喫煙所のケースも】
大阪市内の各地に設けられた「喫煙所」には、さまざまなタイプがあります。このうち、大阪メトロ・四つ橋線「なんば駅」近くの▽「なんば駅31号出入口喫煙所」は屋外に設置され、立って喫煙するタイプの喫煙所です。また、その近くにある、▽「ナニワ環境公共喫煙所」は建物の屋内1階部分に喫煙スペースが設けられ、椅子も用意されています。さらに、店の一画を、新たに喫煙所に改装し、誰でも無料で利用できるようにした飲食店もあります。大阪・中央区の長堀橋駅近くにある「東心斎橋喫煙所」は、ビルの地下1階にあるポールダンスバーの一画が喫煙所として提供されています。
もともとはバーのトイレだった場所を、市の補助金も活用して喫煙所に改装したということで、広さは2.5平方メートルほどあります。喫煙所と店内は入り口が別々にあり、壁で区切られていて行き来はできませんが、一部がガラス張りになっているため、時間帯によっては、喫煙所から店内のショーを見ることができるということです。取材をしていた午後の時間帯も次々に喫煙する人が訪れていました
バーの経営者によりますと、この周辺は、オフィスビルや飲食店が集まり人通りが多いことから、路上喫煙する人が多く、これまでも吸い殻のポイ捨てにも悩まされていたということです。
バーを経営するAYAさんは「歩きたばこが多くて怖かったですし、ポイ捨の掃除も大変でした。喫煙所を設置することで社会貢献できて、街のクリーン化もできて、うちの話題作りにもなるかなと思って設置しました。スタッフ、ダンサー、ビルの近隣の方など、いろいろな方に喜んでもらえたらうれしいです」と話していました。


(2025.2.3)
 横浜市「公園全面禁煙」決定の背景 全2700か所で実施、過料5万円以下も「すぐに罰則を科すとは…」
ヤフーニュース(ENCOUNT) 1月15日
改正公園条例が全会一致で可決し成立、2025年4月施行へ

 観光客に人気の山下公園をはじめ横浜市のすべての公園が4月から全面禁煙となる【写真:ENCOUNT編集部】

 横浜市が管理する約2700か所の公園を全面禁煙とする改正公園条例が、2024年9月の市議会本会議にて全会一致で可決し、成立した。施行は2025年4月1日からで、違反した場合は5万円以下の過料を科す規定がある。すでにいくつかの行政が公園禁煙化に踏み切っているなか、人口370万人超の政令指定都市にある2700か所の公園で実施されるという、その規模の大きさが話題となっている。決定に至るまでの経緯と、施行まで約3か月となるなかでの準備や今後の対策について、横浜市の担当者に話を訊いた。(取材・文=藤井雅彦)
 これも時代の流れだろうか。「他の都市の動向は調べていますし、参考にしています」と話したのは、横浜市みどり環境局公園緑地部公園緑地管理課長の関本直子さんだ
  今回の公園全面禁煙は、厚生労働省による健康増進法の改正(2018年7月改正、2020年4月全面施行)により、屋外でも受動喫煙の配慮義務が加わったことに端を発している。その決定を踏まえて、横浜市では「これまでも、例えば遊具があるような広場では受動喫煙に配慮してもらうための掲示をしてきました。実際に動物園やプールでは、すでに禁煙になっています」と関本さんは説明する。こうした現状がある上で、「横浜市は『子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ』の実現に向けて、安心と安全を確保するために禁煙を周知徹底していきたい。現状でも、喫煙者の方々には受動喫煙にならないような配慮をお願いしていますが、明確に公園全面禁煙とすることで、お子様をはじめ多くの方々に安心、安全に使っていただこうと、条例を改正して明確に位置づけることになりました」と、今回の決定に至るまでの経緯を明かした。
  禁煙化決定に向けて、横浜市はいくつかのステップを踏んできた。
  2023年7月から8月に公園内における受動喫煙対策に関するアンケートを実施。同10月から11月には市内5か所の公園で実際に禁煙とし、施行前後の喫煙者数を調査するとともに公園利用者にアンケートを行った。そして最後に2024年4月18日から5月31日にかけて、市民への意見募集(パブリックコメント)を実施。その結果、公園での全面禁煙を望む意見が全体の62.6%、分煙環境の整備を望むものの全面禁煙に賛成する意見が9.8%と、合わせて7割以上が実施に肯定的な意見となった。
  違反した場合に5万円以下の過料を科すというのは、従来から公園における禁止行為に対して規定されているものだが、金額面でのインパクトは大きい。もともと横浜市内では主要駅前を中心とした8地区を喫煙禁止地区に指定し、違反者には罰則として過料2000円を科す制度がある。今回の改正条例では、市内2700か所という膨大な数の公園を禁煙にすることになるが、今後はどのように取り締まり、違反者から過料を徴収していくのか。 
 「4月以降は、現状でよく喫煙者がいらっしゃった公園や吸い殻が落ちている公園を重点的に見回っていきます。もし見かけたらお声がけし、公園全面禁煙についてお知らせし、啓発します。タバコを吸っている方を見かけたからといって、すぐに罰則を科すとは考えていません。まずは周知徹底していくことが大切。目的は受動喫煙をなくすことですので、まずはしっかりとお伝えしていって、理解を深めていきたいと考えています」(後略)


(2025.2.3)
 ミラノで屋外喫煙禁止に 240ユーロの罰金が科される可能性
ヤフーニュース(日刊スポーツ) 1月3日
 イタリア北部のミラノ市が、今年から室外喫煙も制裁する。同国通信社ANSAなど複数現地メディアによると「今年からミラノでは、他の人と少なくとも10メートルの距離を維持できる孤立した空間を除いたすべての屋外場所で喫煙することができない」という。
 違反した場合は、40ユーロ(約6000円)〜240ユーロ(
約3万7000万円)の罰金が科せられる可能性があるという。ただし、電子タバコは適用外となる。
 今回の措置は、
ミラノ市議会が粒子状物質の削減と気候変化への対応のために20年11月に制定した「大気質法」を根拠に施行された。
 すでに21年からはバス停、公園、スポーツ施設、競技場、墓地、子供の遊び施設など、公共場所での喫煙が禁止されていた。今回の処置は、その禁煙策がさらに強化された形となった。
 イタリアで、屋外喫煙を広範囲に制限した地域はミラノが初となるという。ミラノ当局は今回の措置が、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪・パラリンピックを控え、大気質を画期的に改善するものと期待している。イタリアでの室内喫煙は03年から法律で禁止された。


(2015.1.14)
 大麻に関する最近の5つの発見、心臓病や脳卒中、依存症など「害」の証拠が続々
ヤフーニュース(NATINAL GUOGRAPHIC) 1月6日
鎮痛の効果への疑問、妄想や繰り返す吐き気などのリスクも
植物としての大麻からは、精神活性作用のないさまざまな製品と、テトラヒドロカンナビノール(THC)を含む精神活性作用のある製品の両方が生産される。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NATIONAL GEOGRAPHIC)
大麻に対する規制が緩和されている米国では現在、およそ5人に1人が大麻を使用している。にもかかわらず、その健康への影響については、実は長い間わからない点が多かった。しかし今、大麻に関して、これまで以上に多くのことが明らかになりつつある。
 大麻については、すでに多くのことがわかっているのではと思う人もいるかもしれない。なにしろ人間は1万2000年前から大麻を栽培し、少なくとも2500年前から精神活性物質として使ってきたのだ。一般に、大麻は痛み、吐き気、筋肉のけいれん、食欲不振、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療において、医薬品に代わる安全で自然な手段になると考えられている。  事実として、大麻ががんによる痛みの緩和に役立つという証拠はある。また、米食品医
薬品局(FDA)は、抗がん剤による吐き気や嘔吐を和らげることを目的とした2種類の合成カンナビノイド(大麻に似た作用を示す合成物質)を承認している。
 ところが今、大麻は一部の人々が考えているほど無害ではないことがわかってきた。医療研究における大麻への規制が緩和されたおかげもあり、科学者らは、大麻の使用に伴うデメリットが想定以上に大きく、肺、心臓、消化器官、精神衛生に長期的な脅威をもたらす可能性があることを明らかにしつつある。
 これはしかし、大麻が慢性的な痛みや吐き気、食欲不振などに効果がないと言っているわけではない。単に、それを確実に証明する研究がまだ行われていないというだけだ。ここ数年でわかってきた大麻に関する知見を以下にまとめた。


1. 大麻には痛みの緩和に効果があるのか?
 米国では、医療用大麻を使う理由として、特に多くの人が痛みの管理を挙げているが、研究では、一般の人々における痛みの軽減に関して、大麻の効果はまちまちであることが示されている。
 これまでに行われた信頼性の高い研究では、カンナビノイドが痛みを十分に和らげるという証拠は見つかっていない。そのため、痛みの研究で権威のある国際疼痛学会(IASP)は2021年、痛みの治療に大麻を推奨しない決定を下している。
 問題を複雑にしている要因のひ
とつは、特定の種類の痛みはプラセボ(偽薬)効果に特に影響されやすい点だ。
 2022年11月に医学誌「JAMA Network Open」に掲載されたレビュー論文では、プラセボが本物のカンナビノイドと同じような痛みの緩和をもたらすことが示されている。大麻には痛みを和らげる効果があるように見えるのは確かだが、そうした働きの一部は、プラセボに起因している可能性があるということだ。 「何かが有効なのかどうかを知るだけでは不十分です。なぜ有効なのかを知らなければ、患者に最高の治療を施すことはできません」と、スウェーデン、カロリンスカ研究所疼痛神経画像研究室のカリン・ジェンセン氏は述べている。


2. 大麻は無害ではない
 大麻の危険性はオピオイド(麻薬や鎮痛剤として働く薬物)のそれとは異なると、大麻を研究する疫学者のデボラ・ハシン氏は述べている。一方で氏は、「大麻は身体的および精神的な健康に多くの影響を及ぼす可能性がある」とも指摘している。
 専門家によると、大麻に関して、
人々はいくつかの事実を認識すべきだという。まず、現在の品種は、数十年前のものと比べてはるかに強力になっているという点。また、大麻の使用は妄想や偏執症(パラノイア)を引き起こす可能性があり、特に日常的に使う場合は注意が必要である点だ。
 大麻には依存症につながるおそれがある。
それは決して珍しいことではない。
3. 大麻使用に関連する奇妙な症候群が増えている
 大麻の常用に伴う変わった弊害として「カンナビノイド悪阻(おそ)症候群(CHS)」がある。2004年に初めて報告されたCHSは、吐き気、嘔吐、激しい腹痛の繰り返しを特徴とする。米国とカナダではCHS関連で救急外来を訪れる患者の数が2017年から2021年の間に倍増している。
 CHSは米国で年間275万人もの人々に影響を及ぼしている可能
性があると専門家は推定する。CHSの最大のリスク要因は大麻の大量使用、つまり毎日あるいは1日に複数回の使用を何年も続けることだ。 現在のところ、大麻を完全にやめることが、CHSに対する唯一の長期的な解決策であることが示されている。
4. 大麻は心臓に影響を与える可能性がある
 大麻に含まれる精神活性成分のテトラヒドロカンナビノール(THC)は血流にも影響を与えるため、心臓の問題を引き起こす可能性がある。  大麻を常習的に使用する人は、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患を発症するリスクが高い。2024年2月に医学誌「Journal of the American Heart Association」に掲載された研究では、大麻を常用する人々では、心臓発作の発生率が25%、脳卒中の発生率が42%増加したことがわかっている。
 その原因はおそらく、
THCが動脈の血流に影響を与えるためだと考えられている。また、乾燥大麻を吸う人は、THCとともに吸い込まれる粒状物質によって心疾患のリスクが高まる。(後略)