(2020.12.28)
 川西市職員が勤務中喫煙で減給
NHKニュース 12月28日
川西市の男性幹部職員が、勤務時間中、1日に1回から2回、勝手に職場を抜け出し、市役所のそばに止めていたマイカーの中で喫煙を繰り返していたとして減給の処分を受けました。

懲戒処分を受けたのは、川西市総務部の副部長級の50代の男性職員です。
川西市によりますと、市では平成25年1月、職務に専念してもらうため、職員の勤務時間中の喫煙を禁止しましたが、男性は庁舎内の喫煙場所で1日に1回から2回、吸っていたということです。
去年7月法律改正に伴う受動喫煙対策の強化で灰皿が撤去されるとしばらくは昼休みのみと控えていましたが、ことし4月ごろから再開し、職場を勝手に抜け出して、市役所近くの民間駐車場に止めていた通勤用のマイカーのなかで、1日1回から2回、喫煙していたということです。
12月上旬、匿名の通報を受けて市で調査したところ、行為を認め「たばこを吸う10分程度ならいいだろうと思った。反省しています」と話したということです。
市は男性を減給10分の1、1か月の懲戒処分にし、上司の部長級の50代男性職員を文書訓告の処分としました。
川西市職員課の担当は「再三、注意喚起していたなか管理職の重要な立場の職員が常態的に職場離を繰り返していたことは大変申し訳ない。再発防止を徹底していきます」とコメントしています。


(2020.12.24)
 児童の受動喫煙状況を調査 同居家族の喫煙が影響大/千葉市
goo ニュース(チバテレ)2020年12月14日
 千葉市は、市内の小学生を対象にした受動喫煙の影響調査の結果を発表しました。受動喫煙を受けているとする基準値を超えた児童の9割が、喫煙する家族と同居していました。

 この調査は、体の機能が未熟で、たばこの影響を受けやすい児童の“受動喫煙状況”を把握するためモデル事業として行われました。
 対象は、若葉区の市立小学校の4年生のうち検査を希望した757人の児童で、受動喫煙の有無を調べる「尿中コチニン値」を測定しました。

 検査の結果、受動喫煙を受けているとされる基準値を超えた児童は77人に上り、そのうちの93%が同居する家族に喫煙者がいたということです。
 この結果を受けて、市は一部の児童が同居する家族から受動喫煙の影響を受けている可能性が高いとして、保護に対し「子どものそばでは吸わない」などと注意を呼びかけるチラシを配布しました。

 また、今後は花見川区の児童に対しても同様の調査を行う方針で、数値の見える化による保護の行動変容で、児童への健康被害を防ぎたい考えです。


(2020.11.27)
 会食、喫煙時に拡大 新型コロナ 宮崎市クラスター3例
ヤフーニュース(宮崎日日新聞) 11月27日
 今月半ば以降、宮崎市で3例発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)。市は26日、発生した店舗や事業所関係への検査を終えたとし、「検査対象は絞り込めており、クラスターからの感染拡大は落ち着きつつある」とする。一方、友人や家族らを含めクラスター関連の感染は計60人に上り、会食や喫煙など気が緩みがちな場面で感染が広がったことが明らかになっている。


(2020.11.26)
 小林製薬、就業時間中は禁煙に 禁煙外来治療も月1万5000円まで補助
ライブドア・ニュース 11月26日
小林製薬は来年1月から、就業時間内の禁煙を実施すると発表した。対象は全グループ社員で、休憩時を除く、外出、移動、出張時を含めた勤務中の喫煙を禁止する。同社では、所定休憩時間を12時〜12時45分、17時15分〜17時30分の2回に分けて計60分設けている。ところが、これまでは勤務中にもかかわらず、何度も席を立ち、屋外に設置した喫煙スペースまでタバコを吸いに行く人がいたという。
「製薬会社なので、自社の従業員も健康にしないとナンセンス」同社広報は「不満が寄せられたという訳ではないが、タバコで離席する人がいるのは事実です」と社内の現状を明かす。その上で、    「(非喫煙者との間に)不公平感もあったかと思う」と印象を語った。
同社では併せて、1万5000円を上限に禁煙外来治療費の補助を始める。広報は「従業員の健康を損ねては生産性も落ちる、ということで、社として重要視している部分ではあります」と新制度導入の背景を語る。さらに、   「当社は製薬会社なので社会を健康にすることを目的としている以上、自社の従業員も健康にしないとナンセンス。ですので、こうした取り組みをしていくことが決まりました」と話した。同社ではこれまでも従業員に対する健康維持・増進の取り組みを進めており、9月からは35歳以上の従業員とその家族を対象に、日帰り人間ドッグの費用を全額補助する制度を導入していた。


(2020.11.12)
 児童1割に受動喫煙被害の可能性
NHK NEWS WEB 首都圏 NEWS WEB 11月5日
子どもたちが他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙の被害をどのくらい受けているか千葉市が調べた結果、およそ1割の子どもが被害を受けていた可能性が高いことが分かり、市は保護者らに喫煙マナーの徹底を呼びかけることにしています。
 
千葉市では昨年度、市内の小学4年生の児童およそ750人を対象に、他人の煙を吸うことで取り込まれるニコチンが代謝されてできる物質が尿にどの程度含まれているか調査し、結果をまとめました。
 
その結果、77人、全体のおよそ10%の子どもが基準値を超えていて、過去数日間に受動喫煙の被害を受けていた可能性が高いことがわかったということです。
これらの子どもの94%は、同居する家族に喫煙の習慣があったということです。
 
千葉市ではことし4月、子どもを受動喫煙から守る義務を定めた条例が施行されています。
 
千葉市は、子どもがいる部屋のほか、屋外であっても子どものそばで喫煙しないよう、保護者などにマナーの徹底を引き続き呼びかけていくことにしています。
 
千葉市健康推進課の松本千寿課長は「喫煙する人が減っても、いまだに家庭内で受動喫煙の影響が大きいことがうかがえます。この調査結果を踏まえて、ぜひ自らの行動を見直してほしい」と話しています。


(2020.11.12)
 JTの20年12月期、純利益11%減に上振れ
 日本経済新聞WEB刊 10月30日
 日本たばこ産業(JT)は30日、2020年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比11%減の3100億円になりそうだと発表した。従来予想から240億円上振れる。紙巻きたばこの販売数量は減少するものの、高単価の主力ブランドの販売が海外で堅調に推移している。旧本社ビルなど不動産の売却益も寄与する。
 
 売上高にあたる売上収益は5%減の2兆700億円と600億円上振れする。欧州を中心に高単価ブランドの販売が伸びている。国内のたばこ事業は低価格帯の競争激化で販売が低迷した。10月のたばこ増税に伴う値上げを控え、駆け込み需要が発生したが補えなかった。
 
 営業利益は8%減の4640億円、為替の影響を除いた調整後営業利益は4%増の5390億円を見込む。同日発表した20年1〜9月期の連結決算は、売上収益が3%減の1兆5920億円、純利益は18%減の2579億円だった。


(2020.11.1)
 喫煙率 男女合わせて16.7% 調査開始以降最低に
NHK NEWS WEB 10月28日
去年、たばこを習慣的に吸っていた人の割合は16.7%で、これまでで最も低かったことが厚生労働省の調査で分かりました。
厚生労働省は去年11月、全国の20歳以上の男女およそ5700人を対象に、生活習慣などを調査しました。
このうち、たばこを習慣的に吸っている人の割合は、男性が27.1%、女性が7.6%で、10年間で男性は11.1ポイント、女性は3.3ポイント、それぞれ低下しました。
男女を合わせた喫煙率は16.7%で、前の年から1.1ポイント下がり、調査を始めた昭和61年以降で最も低くなっています。また、火を使わない「加熱式たばこ」を使っている人の割合は、男性が27.2%、女性は25.2%でした。
厚生労働省によりますと、加熱式たばこの煙には、ニコチンや発がん性物質が一定量含まれていますが、発売からまもないため、受動喫煙による健康への影響などは分かっていないということです
厚生労働省は、男女合わせた喫煙率を令和4年度までに12%に引き下げる目標を掲げていて、禁煙を希望する人のために、一部の病院で無料の電話相談などを行っています。

また、過去1か月に他人のたばこの煙を吸い込む「受動喫煙」を経験した人は、飲食店で29.6%、路上で27.1%、職場で26.1%に上り、対策の徹底が求められています。



(2020.11.1)
 コロナ 職場の喫煙所でも感染拡大か クラスター分析から指摘
NHKニュース 10月18日
新型コロナウイルスのクラスターの事例を分析した自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す職場の喫煙所で感染が広がった可能性などが指摘されたことから、政府は、こうした感染リスクの高い場面や行動などについて注意を呼びかけることにしています。
新型コロナウイルス対策をめぐり、政府は先週、専門家とともに、クラスターが発生した事例を詳細に分析した自治体からヒアリングを行いました。
その結果、職場でのクラスターを調査した複数の自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す喫煙所で感染が
広がった可能性が高いという指摘が出されました。
また、複数の従業員が感染した飲食店に滞在した140人余りの客を対象にPCR検査を行った結果、全員が陰性だった事例を基に、マスクの着用などの防止策を徹底していれば、従業員からの感染リスクが低いとみられることが報告されました。
西村経済再生担当大臣は「感染のリスクの高い場面や行動のほか、リスクを下げる行動を専門家に整理してもらったうえで、政府としてできるだけ分かりやすく国民に説明をしたい」と話しています。


(2020.11.1)
 JR、千葉県内全駅を禁煙に 電子たばこ、駅ホームも禁止 新たに7路線
ヤフーニュース(千葉日報) 10月16日
 JR千葉支社は15日、11月1日から県内全ての駅構内を全面禁煙にすると発表した。従来は千葉駅や西船橋駅など乗客が多い首都圏の駅を全面禁煙にしていたが、県南や県東地域を含めた県内全駅に拡大する。
 同支社によると、新たに全面禁煙となるのは、総武本線佐倉−銚子間や外房線茂原−安房鴨川間など7路線の71駅。従来は乗客の少ないホームの端に灰皿を設置するなどしていた。
 今年4月に全面施行された改正健康増進法は、原則屋内禁煙で駅ホームは対象外だが、乗客から寄せられた受動喫煙防止を求める意見を考慮。ホームを含む駅構内の全面禁煙を全県に広げた。順次、灰皿を撤去する。
 また、電気加熱式たばこや電子たばこも、匂いの付いた水蒸気が発生するなどの理由で利用を禁止する。同支社の担当者は「乗客の声や社会的な禁煙志向の高まりを踏まえた」と説明した。  


(2020.10.11)
 韓経:韓国大手KT&G、加熱式たばこ「lil」日本輸出へ
中央日報 10月8日
韓国大手のKT&Gの加熱式たばこブランド「lil(リル)」が日本市場に進出する。
7日たばこ業界によると、KT&Gとフィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)は今月、日本で加熱式たばこ「lil SOLID(リル・ソリッド)」を発売する予定だ。すでに初回物量を船積みしたことが分かった。「lil」の輸出はロシア、ウクライナに続き3番目だ。PMIの日本流通網を通じて販売される予定だ。
日本は世界最大の電子たばこ消費市場だ。主要なグローバルたばこ企業が日本で激しく競争している。市場調査企業ユーロモニターによると、昨年日本の加熱式たばこ市場は85億9200万ドル(約9105億3000万円)で前年比11.5%成長した。2位の韓国市場(16億ドル)に比べて5倍以上大きく、世界1位市場となっている。日本は液体(リキッド)式電子たばこが許可されておらず、加熱式たばこを中心に市場が形成されている。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。  


(2020.10.11)
 たばこ、10月1日増税 本県産地「存続の危機」/宮崎
ヤフーニュース(宮崎日日新聞)10月1日
 10月1日の増税でたばこの販売価格が一斉に値上りすることを受け、国内有数の葉タバコ産地である本県の生産者が存続の危機に立たされている。2018、20年の増税や”たばこ離れ”を背景に、生産量は全国1位だった1992年の7867トンから昨年は1276トンまで落ち込み、6位に転落。生産者も今年は約8割減の269戸となっている。今回の増税がさらなる追い打ちとなる可能性もあり、生産者からは「後継者不足が加速して産地維持ができなくなる」と不安の声が上がっている。

【写真】収穫後に乾燥させた葉タバコの出荷準備を進める生産者=29日、宮崎市田野町  


(2020.10.11)
 【たばこ税のゆくえ】たばこ価格の6割以上が税 ここ十数年で約1.7倍に
zakzak 夕刊フジ 9月10日
 10月1日のたばこ税増税等に伴い各メーカーで50円前後のたばこの値上げが実施される。特に紙巻きたばこの主要銘柄は昨年10月の消費税率引き上げ時に値上げされたばかり。それから1年で、喫煙者の負担はさらに増すことなる。
 たばこ税は、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税で構成されており、年間2兆円超の貴重な財源となっている。その内訳は国税と地方税にほぼ2分され、国税収では全体の1・5%を占め、区市町村の税収としてはほとんどの自治体で住民税、固定資産税に次ぐ規模となっている。
 たばこ税内の国税・地方税の合計税率は現在1万3244円/1000本。10月1日から1万4244円/1000本となり、さらに来年の10月1日からは1万5244円/1000本となることが決まっている。
 他の担税物品であるビールやガソリンの税負担率は5割前後なのに対し、たばこの税負担率は63・1%(内訳はグラフ参照)と他と比べ最も高い水準だ。しかも他の負担率が長い間ほぼ横ばいを続けているのに対し、たばこ税はここ十数年で約1・7倍に膨れ上がっている。
 たばこ税収は実質、喫煙者だけに負担が強いられる。
 繰り返し増税が行われても、その税収はここ何年も2兆円前後で推移しており、「喫煙率が下がる中、既に担力の限界に達している」という声もある。
 では、永続的に安定した税収を確保していくにはどうすればいいのか。小売り販売店やたばこ耕作農家などの業界団体が解決策の1つに挙げるのが、「喫煙者と非喫煙者が共存できる“分煙社会”の実現」。それが、たばこへの理解の深まりの上に成り立つからだ。
 さらに、きちんとした分煙社会の実現のためにはたばこ税収に目を向けるべきだと訴える。「たばこ税は分煙環境の整備に使われる」と、国民に使途が告げられれば、たばこへの理解はより進むのではないかというロジックだ。  

(意見) 早く「たばこ事業法」をなくしてほしい。


(2020.9.3)
 出火原因「たばこ」が最多に 昨年の東京都内
東京新聞 9月3日
 東京消防庁管内(稲城市と島しょ部を除く)で起きた火災の出火原因で昨年、「たばこ」が1976(昭和51)年以来、43年ぶりに「放火」を抜いて最多となったことが同庁への取材で分かった。たばこの不始末による火災の死者は35人に上り、過去10年で最も多かった。同庁は「人命を奪う最も身近な火元。しっかり後始末してほしい」と注意を呼び掛けている。(奥村圭吾)  
 同庁によると、昨年の火災4089件の原因別で、たばこは690件(16.8%)で最も多かった。2位は放火・放火疑いの639件(15.6%)で、3位はガステーブルの347件(8.4%)。
 たばこの出火原因は、統計が残る48年の89件から右肩上がりで増え、73年の2043件をピークに減少に転じた。最近の10年は700件前後で推移している。
 一方、放火は77年(1544件)に、たばこを抜いて最多となり、99年の2731件でピークに。2005年時点でも2200件以上だったが、この約15年で3分の1以下まで減少した。
 今年もたばこが原因の火災は相次いでいる。江戸川区のアパートで6月18日に住人の男性(59)が死亡した火災では、ベッドの近くからたばこの吸い殻と灰皿が見つかった。(中略)
◆死者の半数が「寝たばこ」
 東京消防庁によると、昨年、たばこの不始末による火災で死亡した35人の半数近くが「寝たばこ」が原因だった。寝たばこは、布団などが炎を上げずにくすぶり、室内に一酸化炭素(CO)が充満する「無炎燃焼」を招きやすい。専門家は「気付いた時には体が動かず、逃げ遅れかねない」と注意を呼び掛ける。


(2020.8.18)
 無煙タバコ「VELO」全国展開。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
Impress Watch 加藤綾 7月16日
 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンは7月20日より、パウチを歯茎と頬の内側の間に挟むタイプの無煙タバコ「VELO(ベロ)」の、全国の一般たばこ取扱店での販売を開始する。取扱店舗数は1,000店舗規模に順次拡大予定。価格は20個入り580円(税込)。
 
 VELOは、たばこ葉のほか、水、ユーカリと松の木の繊維、アロマなどをパウチに詰めた無煙タバコ。歯茎と頬の内側の間に挟んでニコチンを摂取するとともに、フレーバーの味や香りを嗜む。1つのパウチの味の持続時間は最大約1時間。
 
 フレーバーは、スペアミント風味の「ベロ・ポーラー・ミント」と、ラズベリー・ブルーベリー・ブラックベリーのフレーバーを組み合わせた「ベロ・ルビー・ベリー」の2種類があり、それぞれに「ライト」と「ミディアム」をラインアップ。計4種類を展開する。原産国はスウェーデン。
 
 2月13日に発売され、福岡市内のファミリーマート、一部たばこ取扱店、gloオンラインストアで先行販売を行なっていた。


(2020.8.18)
 たばこ税増税で値上げ。JT 224銘柄
Impress Watch 加藤綾 7月31日
 JTは、10月1日のたばこ税増税等に伴い、計224銘柄のたばこを値上げすることを発表した。
 
 対象となるのは、紙巻たばこ136銘柄、葉巻たばこ16銘柄、パイプたばこ3銘柄、刻みたばこ3銘柄、かぎたばこ18銘柄、加熱式たばこ48銘柄。1箱当たり主として50円の値上げを行なう。
 
 7月31日にたばこの小売定価改定の認可申請を財務大臣に対し行ない、財務大臣の認可を受けた後、10月1日より値上げする。
 
代表的な銘柄の改定価格
 
紙巻たばこ
・ナチュラルアメリカンスピリット:現行530円→改定570円
・セブンスター、ピース(20本入):現行510円→改定560円
・メビウス、ピアニッシモ:現行490円→改定540円
・ウィンストン:現行450円→改定500円
・キャメル:現行400円→改定450円
 
加熱式たばこ
・メビウス・プルーム・テック専用:現行490円→改定540円
・メビウス・プルーム・テック・プラス専用:現行500円→改定550円
・メビウス・プルーム・エス用:現行490円→改定540円
・キャメル・プルーム・エス用:現行460円→改定500円
 
葉巻たばこ
・キャメル・シガー:現行360円→改定400円
・わかば・シガー:現行360円→改定410円
・エコー・シガー:現行350円→改定400円


(2020.8.18)
 JT、純利益18%減に下方修正 たばこ販売振るわず
日経電子版 7月31日
 日本たばこ産業は31日、2020年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比18%減の2860億円になりそうだと発表した。従来予想(12%減の3050億円)から下方修正する。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に紙巻きたばこの販売数量が減少する。ロシアルーブルなど新興国通貨の下落も海外たばこ事業の重荷となる。
 
 売上高にあたる売上収益は8%減の2兆100億円と従来計画から1700億円下振れする。航空需要の減少で免税販売も低迷している。加工食品事業では、外食向け製品やベーカリー事業の販売減が響く。
 
 営業利益は16%減の4220億円を計画する。新興国では所得環境の悪化などで低価格帯のたばこにシフトする動きが見られるという。
 
 同日発表した20年1〜6月期の連結決算は、売上収益が前年同期比3%減の1兆302億円、純利益は24%減の1724億円だった。


(2020.8.18)
  「受動喫煙防止条例」の影響で4社に1社が全面禁煙を
 実施、多い業界は金融・不動産関連、少ない業界は?
DIME 7月7日
https://dime.jp/genre/945350/
「受動喫煙防止条例」により、個人向け業種が業績へのマイナスを懸念
今、「望まない受動喫煙」に対する関心が一段と高まっている。喫煙に関する企業の取り組みが活発化するなか、一部の業種では業績への影響も懸念されている。
帝国データバンクが「企業における喫煙に関する意識」について調査を実施した結果、自社の本社事業所または主要事業所の喫煙状況について、適切な換気がされている喫煙場所がある、または屋外に喫煙場所を設けている「完全分煙」が53.9%でトップとなった。
「全面禁煙」は26.2%で4社に1社が導入しており、前回調査(2017年9月実施)から4.1ポイント増加した。全面禁煙について、規模別では規模が小さい企業ほど実施しており、業界別では『金融』『不動産』で、地域別では大都市を抱える『南関東』や『近畿』で全面禁煙を実施している割合が高い。
また改正法や条例の施行によって業績に「マイナスの影響がある」企業は12.9%となった。業種別では「旅館・ホテル」(39.3%)がトップ。次いで「飲食店」(36.2%)や「娯楽サービス」(35.1%)といったサービス業に加え、「飲食料品小売」(28.1%)といった小売業など、個人向けの業種が上位に並んでいる。他方、「プラスの影響がある」は2.0%と低水準にとどまった。
厚生労働省は助成金を用意しているが、「数年間は報告などの義務があり煩雑なので、もっと利用しやすい仕組みにしてほしい」(ごみ収集運搬、北海道)との意見もあがっていた。
政府や行政は、企業が円滑に受動喫煙対策に取り組めるよう、わかりやすい制度の策定や周知を進める必要があるだろう。構成/ino.


(2020.8.18)
 都立庭園が完全禁煙。浜離宮・旧芝離宮・六義園など
Impress Watch ニュース 加藤綾 7月10日
 東京都は、東京都公園協会が管理運営する都立庭園の有料公開区域を、8月1日より全面的に禁煙とすることを発表した。
 
 対象施設は、浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園、小石川後楽園、六義園、旧岩崎邸庭園、向島百花園、清澄庭園、旧古河庭園、殿ヶ谷戸庭園。
 
 都立庭園では、受動喫煙防止の観点から園内の分煙化を進めていたが、4月に東京都受動喫煙防止条例が全面施行され、各庭園においても禁煙化のニーズが高まっているという。これを受け、園内における受動喫煙の防止、および有料施設としての質の高いサービス環境の提供を目的に、有料公開区域を全面的に禁煙とする。
 
 なお、入場門の手前や隣接する公園など無料公開区域については、すでに禁煙化が進められている。


(2020.6.18)
 たばこ表示規制は「正当」=WTO、最終審も豪州勝訴
msnジャパンニュース 6月11日
 【ロンドン時事】オーストラリアが導入したたばこの箱に健康被害の警告を表示させる規制をめぐる通商紛争で、世界貿易機関(WTO)の最終審に当たる上級委員会は10日までに、規制を正当と認定した。一審の紛争処理小委員会(パネル)に続き、豪州を提訴していた葉タバコ生産国ホンジュラスなどの主張を退けた。これで豪州勝訴が確定した。
 
 今年4月に東京都受動喫煙防止条例が施行されるなど、世界的にたばこ規制が強化される中、一段とこの動きが加速しそうだ。
 
 WTO上級委は、豪州の規制を正当と認めた2018年のパネル決定を支持。パネルの認定の一部に誤りがあったとしながらも、「全体の結論を損なうほど重要ではない」と結論付けた。
 
 豪州は12年、他国に先駆けてたばこの箱にブランドロゴの記載を禁止し、喫煙が招く健康被害の写真などを表示させる規制を実施した。これに対し、ホンジュラスなどは貿易障壁や商標侵害に当たるとして、WTOに提訴。パネル決定後には一部の国が上訴していた。


(2020.6.18)
 「歯科で禁煙支援」徐々に 問診経て外来を紹介 歯周病や虫歯予防にも
中日新聞 Chunichi WEB 6月2日
 1日20本吸う人が1年に取り込むタールの量を示す稲垣さん=名古屋市千種区の愛知学院大歯学部で
 
 たばこの健康被害が世界的に知られるようになるにつれ、国内の喫煙人口は年々減少。新型コロナウイルス感染症を巡り、世界保健機関(WHO)が喫煙者の重症化リスクを指摘したこともあり、禁煙への意識はこれまでにも増して高まっている。こうした中、喫煙は歯周病や虫歯の進行にも関わるとして、歯科での禁煙支援が少しずつ動きだしている。四日から、歯と口の健康週間。 (編集委員・安藤明夫)
 ガラス瓶の中には、黒くドロドロとした液体が二百ミリリットルほど。「一日二十本を、一年間吸った人が取り込むタールの量を示しています」。愛知学院大短大部教授の稲垣幸司さんは説明する。次に取り出したのは、健康へのリスクを知ってもらう目的で、喫煙者の口腔(こうくう)内をパッケージにした海外のたばこ。タールが沈着して歯や歯肉が黒ずんでいる。禁煙推進の活動に取り組む稲垣さんは、これらを教材に使い、歯科医師や歯科衛生士の卵たちに、日々、たばこの害を説いている。
 厚生労働省によると、習慣的にたばこを吸う人の割合は二〇一八年、29・0%、女性は8・1%。三十年でそれぞれ26・3ポイント、1・3ポイント減少した。同省のたばこ白書は、たばこで引き起こされる病気として、肺がんや胃がんといったさまざまながんや脳卒中などを列挙。歯を失う原因の歯周病も、その一つだ。稲垣さんによると、たばこが含む有害物質の影響で免疫力や血流、唾液の分泌が低下することが理由という。
 稲垣さんが中心となり、日本歯周病学会は一八年、「歯周治療における禁煙支援の手順書」を作った。歯周病患者のうち喫煙者に対し、まずは喫煙が口腔疾患に与える影響を説明。その後、問診票を記入してもらって効果的な禁煙方法につなげる内容だ。
 問診票は「朝、目覚めてから何分で最初の一本を吸うか」から始まり、喫煙量や喫煙歴、これまでに試した禁煙方法、喫煙への意識などを三十五の質問を通して把握。回答を得点化し、身体的な依存度が高いと判断すれば、禁煙外来の紹介を検討する。内科や循環器科、心療内科などさまざまな診療科に設けられている禁煙外来は、禁煙を助ける貼り薬や飲み薬を処方し、禁煙中の離脱症状などにも対応する。喫煙期間やニコチン依存度などの条件が合えば健康保険を使え、約三カ月の治療で自己負担額は一万数千〜二万円だ。
 依存度が高くない場合は本人のやる気を見ながら、繰り返し助言する。禁煙する気がない人には、禁煙外来があることなど簡単な情報を提供▽関心を持っている患者には喫煙のリスクや禁煙のメリットを具体的に伝えて意欲を高める▽すぐに禁煙をしたいと考えている人には具体的な方法を伝える?という具合だ。
 「口の中は外に開かれた消化器。喫煙が全身の健康をむしばむ前、患者の体が健康なうちに治療で何度も関われるのが歯科の特徴」と稲垣さんは指摘。「歯科医師と、禁煙指導で中心となる内科医らが連携することが命を守る」と訴える。
 
「指導は診療報酬の対象外
 日本内科学会、日本歯周病学会など医科・歯科領域をまたぐ禁煙推進学術ネットワークは二〇一〇年、毎月二十二日を「禁煙の日」と制定。同ネットワークの提言を受け、大学歯学部の教育には禁煙指導が盛り込まれた。しかし、禁煙指導は歯科の診療報酬の対象になっていないため、現場の動きは鈍い。
 愛知県歯科医師会は一九年、会員を対象に喫煙・受動喫煙に関するアンケートを実施。全会員の41%にあたる千六百十七人から回答を得た。それによると、たばこの害の説明や禁煙支援を実施している人は5・1%。歯周病患者の喫煙を「患者の自由にゆだねるべきだ」という回答も42・1%に上った。一方で、自身が吸っている人は11・5%。以前は吸っていたがやめた人は45・5%と、歯科医師の禁煙は進んでいることをうかがわせた。調査を担当した瀬川伸広理事は「『喫煙=ニコチン依存症』という認識を歯科医師に定着させることが大事」と話す。
 県と県歯科医師会は昨年度、受動喫煙の防止などを定めた改正健康増進法の今年四月施行を前に、歯科医院向け禁煙支援ガイドを作成。患者に分かりやすく説明できるよう努めている。
 (注:稲垣幸司世話人代表が取材に協力した記事です。記事のpdf ファイルを、子どもをタバコから守る会・愛知」のWebサイトのトップページにリンクしました。)


(2020.6.11)
 喫煙者18%、10年で5ポイント減 法改正で意識変化、民間調査
日本経済新聞Web刊 6月5日
インターネット調査会社マイボイスコム(東京・千代田)のたばこに関する調査によると、喫煙者は全体の18%となり、10年で5ポイント減少した。4月に改正健康増進法が施行され、事務所や飲食店などの屋内では原則禁煙となった。たばこを吸う頻度の減少や、従来利用していた店舗に行かなくなるなど、喫煙者のたばこに関する意識の変化が進みそうだ。
 
調査名は「たばこに関するアンケート調査」。5月1〜5日に10〜70代の男女を対象に調査した。有効回答数は1万307人。喫煙の経験について「過去に吸っていたが、現在は吸っていない」と答えた人は29%で、喫煙経験者は10年前と比較して2ポイント減少した。「吸ったことはない」は53%だった。
 
喫煙者に普段吸っているたばこの種類をきくと(複数回答)、「紙巻きたばこ」が最多で84%だった。「加熱式たばこ」は32%、「電子たばこ」は5%を占めた。
 
回答者全員に、改正健康増進法に関する知識を聞くと「どのようなものか、内容を知っている」と答えたのは26%にとどまった。「聞いたことがある程度」は49%、「知らない」は26%だった。
 
屋内で原則禁煙になったことに関しては「賛成」「どちらかといえば賛成」との回答が合わせて80%だった。「反対」「どちらかと言えば反対」は計7%だった。
 
喫煙者に対して、改正健康増進法による意識、行動の変化について尋ねると(複数回答)、28%が「たばこを吸う頻度や本数が減る」と回答した。「利用していた店が禁煙になったことで利用頻度が減る」(24%)や「外でたばこを吸うことは減るが、家で吸うことが増える」(22%)などの回答も多かった。


(2020.5.30)
 喫煙で長期病欠のリスク増 勤労者7万人の調査結果
47NEWS 5月13日
現在たばこを吸っている人は非喫煙者に比べて30日以上連続して病気などで勤務を休むリスクが1・31倍になるとの研究結果を国立国際医療研究センター(東京)が発表した。
企業にとって人的資本の喪失や生産性の低下、社会保障費の増大に結びつき、医療経済にも負担になることを示す結果。研究チームは、屋内禁煙を原則として義務化する改正健康増進法が4月に施行されたのを機に、職場におけるたばこ対策の一層の推進が求められるとしている。
 
この研究は、関東・東海に本社がある12企業の約10万人が参加する、多施設共同の大規模な疫学研究の一環。
2011年度に定期健康診断を受けた20〜59歳の7万人余りについて、参加企業の産業医から定期的に報告してもらう方法で、最長5年間追跡調査した。喫煙者は約34%、元喫煙者は約20%、非喫煙者は約47%。元喫煙者は比較的高齢で、高血圧と脂質異常症の可能性が高かった。
喫煙者の長期病欠リスクは非喫煙者の1・31倍だったが、原因疾患別では身体疾患が1・42倍、事故や外傷が1・84倍。身体疾患を病気別でみると、がんが1・49倍、循環器疾患が2・09倍だった。
喫煙本数が1日1〜10本と比較的少ないグループでも長期病欠リスクは上昇し、喫煙量に安全な水準はないとする近年の研究報告と一致した。以前は吸っていたが今はやめている人では長期病欠リスクの上昇は認められなかったが、がんについてはリスクが上昇する傾向がみられた。
喫煙については過去の研究でがん、循環器疾患、2型糖尿病などさまざまな病気のリスクが高まることが既に分かっている。 


(2020.5.30)
 コロナ対策で喫煙所減、名駅前も
中日新聞 CHUNICHI Web 5月11日
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、名古屋市は名古屋駅前の喫煙所を閉鎖した。営業自粛の要請に伴い、喫煙スペースを備えた商業施設の休業が相次いでいることも影響し、外出せざるを得ない愛煙家は「行き場がない」と悩んでいる。
 
四月二十三日で一時閉鎖となったのは、名駅太閤通口のロータリーにある屋外喫煙所。入り口には「閉鎖中」の注意書きとともに、黄色のテープが貼られている。再開時期は決まっていない。東海地方の玄関口で往来が多いことから設置され、市内の公共空間の喫煙所で唯一、市が管理している。
 
これまで感染防止の一環で密集、密接を避けるため、間隔を空けて利用するよう呼び掛けてきた。状況を見守ってきたが、たばこ片手に会話を楽しむグループなども多く見られたことから閉鎖に踏み切った。他の政令市も多くが同様の対策を講じている。
 
市などによると、名駅周辺は路上禁煙地区に指定され、道路上で喫煙すると、二千円が科される。
 
人の往来が少なくなる一方、商業施設の休業により利用できる喫煙所が減少。灰皿を撤去するコンビニもあり、喫煙できる場所はほとんどない。数少ない灰皿に人が集中する様子が見られる。
 
市に対し、喫煙者から「駅前の喫煙所を重宝している」との声が寄せられていたといい、市の担当者は「感染防止のために苦渋の決断だった」と説明した。
 
閉鎖された駅前の喫煙所を利用してきた五十代の男性会社員は、職場に喫煙所がなく、十分ほど歩いた場所まで通うようになった。「少数派だし、声を上げられる状況でもない。これを機に禁煙できたら良いけど…」と煙をくゆらせた。
 
駅前で客待ちをするタクシー運転手の六十代男性は「お客が減り、待ち時間のたばこの数が増えていた。これからどうしよう」とため息をついた。(鈴鹿雄大)


(2020.5.2)
 改正健康増進法 飲食店、原則禁煙へ 市、主要駅周辺で確認調査/横浜
タウンニュース 神奈川区版 4月30日
 4月1日からの改正健康増進法の全面施行を受け、横浜市内でも飲食店などで原則屋内禁煙が始まった。市は今年度、横浜駅など主要駅周辺の飲食店約6000店舗に確認調査を行い、受動喫煙防止の徹底に努めていく。
 昨年7月に学校、病院、公共施設などの敷地内が原則禁煙になり、今回の全面施行で飲食店・事務所・ホテルなどで原則屋内禁煙となった。これにより原則客席面積100平方メートルを超える飲食店は、禁煙か喫煙室の設置が罰則付きで義務付けられた。
 全面施行を受け、市は巡回指導を行う職員を新たに配置。市内には1万4000店以上の飲食店があるといい、今年度は主要駅周辺で確認調査を行う予定だが、新型コロナウイルス拡大の影響で一時休止している。市健康福祉局の担当者によると、4月に入り違反が疑われる飲食店に関する通報が数件寄せられているといい、違反施設への指導を行い、改善されない場合は罰則を科すなど
の対応を取るとしている。

3月に相談件数急増
 市は昨年7月から、独自に受動喫煙対策コールセンターを設置。事業者や市民の相談に応じてきた。開設初月31件だった相談件数は徐々に増加し、3月には1029件となった。相談の多くは「喫煙室の要件」や「喫煙可能の経過措置」に関して。「費用の掛かる喫煙室の設置などは難しく、期日が迫るにつれ対応の相談が増えた」と市担当者は話す。店内禁煙に踏み切った旭区の飲食
店経営者は「今はコロナの影響が大きいので、客数減少の影響はまだわからない」としつつ、「禁煙は時代の流れ。これまで以上に家族連れのお客様にも安心してご来店いただければ」と話した。
小規模店には経過措置
 今回の改正では、客席面積100平方メートル以下などの要件を満たす小規模の飲食店は、市へ届け出をすれば経過措置が認められる。市は現状、約3300件の届け出を受理している。一方、経過措置の期間が定められておらず、受動喫煙防止の効果を危惧する声もある。
 【図】対象施設入口に掲示される標識例(喫煙専用室設置施設等標識)  


(2020.5.2)
 コロナ重症化「喫煙歴が要因」指摘も 受動喫煙防止4月から法改正
神戸新聞 4月20日
 新型コロナウイルス感染症が広がる中、呼吸器の病気を引き起こす受動喫煙の防止を狙う「改正健康増進法」が4月から全面施行され、飲食店など不特定多数が集う場所が原則禁煙となった。兵庫県を含む各地の自治体が条例で規制を強めるが、条件付きで喫煙が認められるケースもある。喫煙歴はコロナ重症化の要因になるという指摘もあり、専門医や患者らは法の実効性を疑問視している。

 ファミリーレストラン大手のデニーズは、全国約370店舗が完全禁煙に移行。兵庫県にある3店舗は、喫煙可能だった席のクリーニングを済ませ、紙たばこだけでなく、加熱式たばこや電子たばこも吸えなくした。広報担当者は「ドリンクバーの導入などで家族層の利用が多くなった。子どもへの影響を心配する声が増えている」と説明。「コロナに限らず、疾病の原因になり得る副流煙をなくし、快適に食事をしてもらいたい」と理解を求める。
(中略)
 だが、呼吸器疾患を抱える人らは切実だ。

 「肺から肩の骨まで、刺すような痛みが突き抜けた。二度と経験したくない」。数年前に肺炎を患った神戸市北区の主婦(49)は症状のつらさを振り返る。

 自身はたばこを吸わないが、ヘビースモーカーの友人らと出かけた際に飲食店やホテルの部屋で副流煙にさらされた。「肺炎に一度なると肺の組織がダメージを受け、なかなか回復せず、コロナに感染すれば症状が重くなるかもしれない。受動喫煙を完全に防ぐ仕組みがないと、怖くてたまらない」と訴える。

 日本肺がん患者連絡会のアンケートでは、回答した患者の9割近くが発症後に受動喫煙にさらされた場所を「飲食店」と回答している。日本タバコフリー学会理事の薗(その)はじめ医師(60)=尼崎市=は行政の取り組みは甘いと指摘。「たばこがコロナ重症化に関わるとする論文はいくつも出ている。犠牲者を増やさないため、例外や分煙をなくし、罰則付きの『完全禁煙』を実現すべきだ」と主張する。(佐藤健介)

【改正健康増進法】昨年7月の一部施行で、学校や病院、保育園、行政機関の敷地が原則禁煙に。今年4月から飲食店やホテルのロビーなども対象に加わった。悪質な違反者に罰則を科すが喫煙専用室は設置できる。客席面積100平方メートル以下の小規模飲食店などは「喫煙可」とする標識を示せば喫煙できる経過措置がある。東京都や千葉市は、受動喫煙防止条例で、従業員を雇う店は面積にかかわらず原則禁煙と定める。兵庫県は20歳未満の子どもや妊婦がいる家庭と自家用車内の禁煙を義務付けるなど、私的空間の喫煙も規制する。 


(2020.4.26)
 たばこの警告表示 米国が36年ぶりに強化
毎日新聞 医療プレミア 4月10日
 米食品医薬品局(FDA)は3月17日、タバコのパッケージや広告について、健康被害に関する画像付きの新たな警告表示を義務付けることを明らかにした。

 発表によると、2021年6月18日以降、11種類の新たな警告を目立つ場所に表示することが義務付けられる。具体的には、タバコのパッケージの表裏両面の上半分と、広告では少なくとも上部の20%を警告表示が占めることになる。警告には、胎児の成長不全や心疾患、糖尿病など、あまり知られていないが重大な健康リスクが盛り込まれ、文字とリアルなカラー写真で描写される。

 FDAのタバコ製品センター長であるMitch Zeller氏は、「この警告は、過去35年以上のタバコのラベル表示における最も大きな変化であり、タバコの健康被害に関する一般市民の意識を大幅に高めるだろう」と述べている。  
 
 例えば、喫煙者の膀胱がんリスクは非喫煙者の約4倍高く、米国における膀胱がんの年間死亡者のうち5,000人はタバコが原因と推計されている。しかし、膀胱がんが喫煙により引き起こされることは、一般にはあまり認識されていないことが研究から明らかになっている。  (後略)


(2020.4.26)
 「喫煙でコロナ重症化」報告相次ぐ 加熱式たばこは
朝日新聞デジタル 4月23日
 たばこを吸う人は、新型コロナウイルスによる肺炎が重症化したり、死亡につながったりしやすい。そんな報告が相次ぎ、注目を集めている。喫煙していると、なぜ症状が重くなりやすいと考えられるのか。火を使わない加熱式たばこではどうなのか。周囲の吸わない人への影響は。そして、禁煙すれば、どんなメリットが望めるのか。

 新型コロナウイルスがひきおこす肺炎の重症化と喫煙習慣との関係を示す報告としてよく知られるのは、中国の専門家チームが2月、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで発表した感染者1099人の分析結果(
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2002032)だ。

 集中治療室(ICU)への入室が必要になったり、亡くなったりした人の割合は、たばこを吸わない人が4・7%だったのに対し、以前吸っていた人を含めた喫煙者では13・9%と、ほぼ3倍に達した。

 ただ、このデータは年齢など重症化にかかわるほかの要素は考慮していないため、たばこのみによる影響がどれほどなのか、もう少し検討が必要だ。
 (後略)


(2020.4.26)
 「マスク外し密集状態」指定喫煙所、存続か閉鎖か…分かれる対応
ヤフーニュース(読売新聞オンライン) 4月16日
「利用者が少なく、密集状態にない」と存続される名古屋駅太閤通口の路上喫煙所

 密集、密接状態になるとして、新型コロナウイルスの感染が懸念される喫煙所を巡り、愛知県内自治体の対応が分かれている。一宮市が一宮駅前の路上喫煙所の閉鎖に踏み切ったのに対し、名古屋市は名古屋駅太閤通口にある県内最大級の路上喫煙所を存続させる。

 一宮市は13日、一宮駅東口と西口の路上にある2か所の指定喫煙所を閉鎖した。看板と灰皿があるだけだが、「マスクを外すうえ、4、5人が集まると密集に近い状態になりかねない」(市清掃対策課)として、「当面の間、閉鎖」と掲示し、灰皿に覆いをかけた。

 豊田市は名鉄豊田市駅周辺に設けた6か所の喫煙所のうち2か所について、「閉鎖の方向で検討中」という。

 一方、名古屋市は名古屋駅太閤通口の喫煙所について、「屋根がなく換気は十分。定員40人のところ、最近は多くても20人で、密集にはあたらない」と閉鎖はしない方針。市庁舎屋上にある市職員や来庁者用の喫煙所には、新たに「1メートル以上の間隔をおくように」との貼り紙をした。

 県は、本庁舎脇の植栽の中など3か所に設置している屋外喫煙所について、「密閉状態ではない」として存続を決めている。

 日本禁煙学会など専門家は、屋内外の喫煙室、喫煙所について、感染リスクが高まる「密閉、密集、密接」の3密やそれに近い状態になりかねないとして、閉鎖を訴えている。7日には福井市内で会社の喫煙所で感染した事例が分かり、同学会では「懸念が現実化した」としている。

 この状況から京都市では公設の屋外型喫煙所18か所、神戸市は屋内外を問わず、市が関与する全喫煙所、都内では港区や渋谷区、葛飾区が区の関与する屋外喫煙所の閉鎖を決めている。


(2020.4.26)
  【たばこと健康】喫煙室は「3密」の典型
THE SANKEI NEWS 4月21日
 4月1日から改正健康増進法が全面施行となり、屋内は基本的に禁煙になった。

 学校・児童福祉施設・病院・診療所・行政機関等は昨年7月から敷地内禁煙となった。これらの施設では、受動喫煙防止対策を施した上で屋外に喫煙場所を設置することはできるが、喫煙可能場所の標識を掲示する必要がある。

 一般のオフィスや多数の人が利用する施設、飲食店、旅客運送事業施設は原則、屋内禁煙だが、喫煙専用室あるいは加熱式たばこ専用喫煙室を設置することができる。これには期限があり、4月1日以降の喫煙室設置は認められていない。また、4月1日現在で存在し、資本金5千万円以下で、かつ客席面積が100平方メートル以下という3条件を満たす飲食店以外は禁煙となった。喫煙可能な飲食店には、喫煙可能店の標識掲示が求められる。

 屋内喫煙室はイラスト(1)のように4種類あり、それぞれ標識掲示が必要であり、オフィスなどに設置される喫煙室では、飲食は禁止である。

 2月以降、急速に拡大してきた新型コロナウイルス感染症に関して4月7日、とうとう緊急事態宣言が発出され、テレワークの促進や不要不急の外出をしないこと、夜の繁華街への外出自粛などが呼び掛けられている。感染予防には、イラスト(2)の「密閉・密集・密接」という「3密条件」を避けることが重要とされている。

 バスや電車では窓を開けて走行する、窓の開かない車両では換気のため、従来のボタン開閉式ドアをすべての駅で自動開閉に変更するなどの対策も取られている。

 しかし、喫煙室は、まさに3密条件がそろった空間ではないであろうか。厚生労働省の「効果的な分煙対策を行うための留意事項」によると、喫煙室の設置ガイドラインとして、たばこの煙をダクトなどにより直接屋外に排気すること、たばこの煙が外部に漏れ出ないように喫煙室境界において室内向きに秒速0・2メートルの空気の流れを確保することが求められている。

 
 一方、私の試算によると、呼吸時に鼻から出る呼気の流速は普通の呼吸で秒速5メートル程度であった。この値は喫煙室入り口の気流速度とは比較にならないほど速い。さらに、くしゃみをすると、もっと高速で唾液などの飛沫(ひまつ)が飛び出すことになる。複数の喫煙者が同時に利用すると、社会的距離も取れないような狭い喫煙室は、マスクを外した利用者にとって飛沫感染の危険性は高く、喫煙室の灰皿やドアノブなどでの接触感染もリスクが高いと考えられる。

 このように、不特定者の利用する喫煙室はハイリスクであることから、閉鎖すべきであり、利用を避けるべきであると警告したい。また、喫煙により、肺や気道に炎症も起こりやすいため、喫煙者は非喫煙者に比べ呼吸器感染症の発病リスクは高いと思われる。この機会に、禁煙することを強くお勧めしたい。

 (高崎健康福祉大教授 東福寺幾夫)


(2020.4.26)
 「3密」回避へ喫煙場所閉鎖 さいたま市
SankeiBiz 4月16日
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さいたま市は、16カ所ある指定喫煙場所の全てを当面閉鎖すると決めた。17日までに閉鎖の作業を終える。

 指定喫煙場所は、市が条例で路上喫煙を禁じているJR浦和駅周辺などに設けている。市はこれまで、密閉、密集、密接の「3密」の状態にならずに利用するよう呼びかけてきたが、混雑する状況が続いていると判断し、閉鎖を決めた。 

 喫煙場所がなくなることで周辺での路上喫煙が増える可能性があり、市資源循環政策課の担当者は「こういう状況なので、ご協力いただきたい」とマナーの順守を呼びかけている。  


(2020.4.26)
 喫煙所の一時閉鎖について/静岡市
静岡市 4月17日
静岡市では、新型コロナウイルス感染症の予防対策として、市が管理する3か所の喫煙所について、令和2年4月17日から当面の期間、喫煙所を閉鎖することとしました。
利用される皆様には大変ご不便をお掛けいたしますが、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

閉鎖する喫煙所

静岡市が管理する以下の喫煙所
(1)静岡駅北口広場喫煙所
   (静岡市葵区黒金町49番地地先)
(2)静岡駅南口広場喫煙所
   (静岡市駿河区南町2番地地先)
(3)清水駅東口広場喫煙所
   (静岡市清水区袖師町1970番地1地先)
 
閉鎖する期間

令和2年4月17日(金)から当面の期間
※ 緊急事態宣言の発令状況等を考慮し、再開時期を検討します。

閉鎖の理由

喫煙所内では、マスク等を着用せず、喫煙者同士が50cm〜2m程度の密接した状態で、5分〜10分程度滞在する環境となります。
そのような環境下では、喫煙所の利用者に万一新型コロナウイルスに感染した方がいた場合に、同時に利用していた方が濃厚接触者となる可能性が高いことから、利用者の安全確保の必要性を考慮し、喫煙所の一時閉鎖が適当であると判断しました。

利用者の方へのお願い

喫煙所の周辺は路上喫煙禁止地区となっています。
喫煙所周辺での路上喫煙や、吸い殻のポイ捨てなどのないよう、ご配慮ください。
一時閉鎖により利用者の皆様には大変ご不便をおかけしますが、喫煙マナーとルールを遵守していただくよう、ご理解・ご協力をお願いいたします。


(2020.4.26)
 在宅勤務増加でタバコのにおいや影響気にする声相次ぐ
NHK NEWS WEB 4月16日
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて在宅勤務に移行する人が増える中、家の中やベランダなどでタバコを吸う人が増えていることを受けてSNSにはにおいや受動喫煙による影響を心配する声が相次いで投稿されています。

新型コロナウイルスの影響で在宅勤務する人が増える中、インターネットのツイッターには、「うちのマンションもテレワークが増えているのか、ベランダがタバコくさい」とか、「緊急事態宣言で、お隣がタバコ吸いまくってて、においがこちらまでやってくる」などという投稿が相次いでいます。

こうした声は近隣住民の喫煙に対してだけでなく、家にいる時間が増えた家族の喫煙に対しても向けられていて、煙のにおいが洗濯物につくのが迷惑だとか、窓が開けられないというもののほか、子どもにも悪影響だなどと受動喫煙による健康面への影響を懸念するものもあります。

日本禁煙学会の作田学理事長は、「タバコの煙は、風がなくても半径8メートルほどの範囲に広がるし、風があると30メートル以上離れたところにも広がる。屋上で吸った場合も同じで、ベランダで吸ったタバコの煙はサッシから家の中に入り込む。受動喫煙で周囲の人たちが巻き込まれることになるので、せめて感染拡大が収まるまでの間だけでも禁煙を心がけてほしい」と話しています。


(2020.4.26)
 喫煙中はマスクできないから…屋外喫煙所を閉鎖
テレ朝ニュース 4月14日
 東京・港区の屋外喫煙所が14日から閉鎖となります。
 
 港区によりますと、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、区内に48カ所設置されている屋外の指定喫煙所のうち新橋駅前など区が管理する28カ所が14日から一時閉鎖となります。閉鎖については来月6日までを予定しているということです。閉鎖の理由について区の担当者は喫煙所は人が密集、密接する空間で喫煙中はマスクができないこと、また、外出自粛で通りから人が減るなかで喫煙所にだけ人が集まっている状況などを考慮して閉鎖を決めたということです。


(2020.4.14)
 受動喫煙防止で全面禁煙「客足減る懸念も」 改正健康増進法で店舗割れる反応
京都新聞 4月13日
 受動喫煙の防止を目的とした改正健康増進法が1日に全面施行された。飲食店やパチンコ店をはじめ、屋内施設の喫煙は一定の場所を除いて禁止され、専用室を設ける必要がある。全面禁煙に踏み切る店舗がある一方、客足への影響や投資負担に悩む店舗も多い。制度の周知も十分とは言い難い面もある。

 「たばこを吸わないお客さまからの反応が良くなった。分煙していた頃よりストレスが減っているように感じる」
 焼き肉店「天壇」を運営する晃商(京都市東山区)の広報担当者は、そう語る。
 天壇では改正法の全面施行に先立ち、店舗を2月から全面禁煙にしたり、分煙の座席でも喫煙者は専用ルームで吸ってもらったりするように対応を変更した。
 一方、京都市などで複数店を展開するパチンコ店は、今月から遊技台での喫煙を禁じ、店内や屋外に設けた喫煙室に移動してもらうよう運用を変更。ある店の40代男性副店長は「お客さまの大半は遊技しながらたばこを吸うので、デメリットが大きい」と言う。3月中旬から店内にポスターを張って周知しているが、「席でたばこを取り出そうとするお客さまにはその都度、説明している。客足が減る懸念はある」とこぼす。
 改正法では「経過措置」も設けられた。小規模な飲食店は、行政に届け出れば、当面の間、屋内喫煙を継続できる。市が全面施行後の対応について市内の飲食店に2年前に実施したアンケートによると、回答した約1万1800店のうち67・1%が「全面禁煙」に移行し、28・5%は経過措置の適用を求める考えを示していた。
 だが、市への届け出数は3月31日時点で1327件。健康長寿企画課は「3月には駆け込みの届け出が増えたが想定より少ない」といい、店舗訪問でPRを強化する方針だ。
 分煙に関する相談対応を強化する日本たばこ産業(JT)は、京滋などを管轄する北関西支社(大阪市)などで社員訪問による「分煙コンサルティング」を実施している。「受動喫煙を防ぐためにも、分煙や禁煙は重要だ」(リレーション推進部)といい、今後も取り組みを進めていく方針だ。

≪改正健康増進法≫

 今夏開催予定だった東京五輪・パラリンピックを見据え、2018年成立。学校や病院、行政機関、児童福祉施設などは19年7月から「敷地内禁煙」、事務所や会社、飲食店、鉄道などは20年4月から「原則屋内禁煙」になる。喫煙を目的とするバーやスナックなどは対象外で、施設内で喫煙できる。  



(2020.4.14)
 専門家、新型コロナ重篤化防止で禁煙・たばこ生産停止を要請
ヤフーニュース(ロイター) 4月7日
 呼吸器系および肺の専門家や医療関係者などからなる国際的な組織である国際結核肺疾患連合は6日、新型コロナウイルスのリスク低減に向け、喫煙者に禁煙を求めるとともに、たばこ会社に製品の製造と販売の停止を呼び掛けた。

 同連合の公衆衛生専門家Gan Quan医師は声明で「新型コロナウイルスに対抗する最善策は、たばこ業界が直ちにたばこの生産とマーケティング、販売を停止することだ」と述べた。

 連合は、新型コロナウイルスの影響が世界13億人の喫煙者に及ぼす影響を「深く憂慮している」とし、特に医療システムが既に過剰な負担を受けている貧困国における影響に言及した。

 喫煙は免疫系を弱め、感染への効果的な対応をしにくくすることが分かっている。喫煙者はまた、既に肺疾患を患うほか、肺の機能が落ちている場合があるため、深刻な疾病へのリスクが高まる。

 Quan氏は、世界各国政府は喫煙者に禁煙するよう勧告する「道徳的要請」を行うべきだと訴えた。その上で「今こそ禁煙に適した時はない」と強調した。

 連合の声明によると、中国などで行われた新型コロナウイルス患者の予備的研究で、喫煙者は感染するとより深刻な疾病や合併症にかかりやすいことが確認された。また米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで2月に発表された研究結果では、患者1000人強のうち、人工呼吸器を必要とし、集中治療室に収容され、また死亡した人の25%以上が、現在と以前の喫煙者だったことが示された。

 世界保健機関(WHO)と欧州疾病予防管理センターも、喫煙は新型コロナウイルスによる重篤な合併症のリスクにさらすと警告している。 


(2020.4.14)
 【トモズ】全店舗でタバコ取り扱いを中止‐店頭の禁煙サポート機能も強化
薬事日報 電子版 2017年7月11日
 「トモズ」「アメリカンファーマシー」などドラッグストアを展開するトモズ(本社東京文京区)は、現在9店舗で「タバコ」を取り扱っているが、今月末までに全店舗でタバコの取り扱いを中止する。地域の“かかりつけ薬局”として人々の健康で豊かな生活の実現をサポートするため、今後は禁煙の推進、受動喫煙の防止に積極的に取り組んでいく。

 喫煙はWHO等の調査において、癌・心臓病・脳卒中・肺炎の4大死因全てに深く関わっていることが明らかになっている。また、寝たきりの原因となる脳卒中や転倒骨折にも深く関わっているほか、妊婦の喫煙は流産や早産、低出生体重児などの発生率の上昇、胎児の発育に悪影響を及ぼすことも指摘されている。


(2020.4.11)
 笹川陽平氏 コロナ対策で喫煙室の即時閉鎖訴える「感染誘発空間以外の何物でもない」
東スポWeb 4月8日
 公益財団法人「日本財団」の笹川陽平会長(81)が8日、ブログを更新。新型コロナウイルス対策として、喫煙室の即時閉鎖を訴えた。

 国内では4月1日から改正健康増進法の全面施行で、受動喫煙防止のため原則屋内禁煙となった。愛煙家は肩身が狭くなったが、この流れに追い打ちをかけそうなのが、ついに緊急事態宣言を発令せざるを得なくなったほどのコロナ感染拡大だ。

 笹川氏は「首相も機会あるごとに『3密』(密閉、密集、密接)を避けるように説明されている。ところが『3密』の典型的な例は、あちこちでいまだ見かける喫煙室である。即時閉鎖を願いたい。狭い空間にスモーカーがひしめく喫煙室は、まさにこの『3密』である。感染誘発空間以外の何物でもない」と提言した。

 さらに「喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、呼吸障害が起こりやすく重症化するリスクが高いと専門家は指摘している。喫煙者にはつらいことだと思うが、ウイルス禍が拡大している緊急事態である。この際、どうか喫煙室の閉鎖を受け入れていただきたい」と、コロナ重症化を防ぐためにも喫煙室の閉鎖が有効だと述べた。

 日本財団はコロナウイルス感染拡大による病床不足に対応すべく、首都圏2か所に計1万床の患者受け入れ施設を準備。5月1日の受け入れ開始を目指している。


(2020.4.11)
 喫煙所に感染リスク、閉鎖を 学会、禁煙も勧告―新型コロナ
時事ドットコムニュース 4月9日
 日本禁煙学会は9日までに、喫煙所や喫煙室を緊急に閉鎖するよう求めるとともに、禁煙を促す呼び掛け文をホームページに掲載した。喫煙所などに新型コロナウイルスの感染者がいて、近い距離でたばこを吸った場合、濃厚接触となって感染するリスクがあるという。
 喫煙は気管支に炎症が起き、肺の呼吸機能が低下する「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」の最大の原因とされる。同学会は喫煙者は肺や免疫力へのダメージにより、新型コロナに感染した場合、重症化して死亡に至る恐れが非喫煙者より大きいと指摘。「この機会に禁煙に踏み切ることをお勧めする」としている。
 国際結核肺疾患予防連合も新型コロナの感染者急増を受け、禁煙とたばこの製造・販売中止を呼び掛ける声明を6日付で発表している。


(2020.4.11)
 国内死者の7割強が男性 感染は約6割 菅氏「性別の影響不明」新型コロナ
毎日新聞ニュース 4月9日
 菅義偉官房長官は9日の記者会見で、新型コロナウイルスに関して「国内で感染者全体に占める男性の割合は約6割で、亡くなった方に占める男性の割合は7割強だ」と説明した。その上で「感染者が重症化する要因として、基礎疾患の有無や年齢などさまざまな要素が絡むとされており、単純に性別が影響しているかどうかについては分からない」と指摘した。

 新型コロナウイルスを巡っては、世界保健機関(WHO)が欧州での死者の約3分の2が男性だと報告している。菅氏は「今回のウイルスはいまだに不明な点が数多くあり、専門的見地から研究が進められる」と述べた。【秋山信一】


(2020.4.11)
 喫煙所で感染か「3密」に注意
NHK NEWS WEB 4月7日
7日、県内63例目として新型コロナウイルスの感染が確認された福井市の50代の会社員の男性は、すでに感染が確認されている会社の同僚と喫煙所で接触があったことがわかり、県は密閉された喫煙所では感染のリスクがあるとして注意を呼びかけています。

県によりますと、男性は3月30日に、会社の同僚の男性と社内の喫煙所で仕事の打ち合わせなどで話をしていたということです。
男性は、同僚の男性とは勤務する部署が異なっていたため、当初の聞き取り調査などでは同僚の男性との接点はなかったとしていましたが、その後、喫煙所で会話したことを思い出したということです。
県は、喫煙所は典型的な「3密」にあたり、タバコの煙を吐くことなどから飛沫も飛びやすく、感染リスクが極めて高い場所で注意が必要だという見解を示しました。
県はあらためて家庭や職場などで、密閉、密集、密接の3つの密「3密」の状態を避けることを徹底するよう呼びかけています。


(2020.4.10)
 屋内原則禁煙スタート 対象外の家ではどうする?
ヤフーニュース(OVO) 4月1日
 飲食店や職場など、屋内を原則禁煙とする罰則付きの改正健康増進法が、4月1日に施行された。望まない受動喫煙対策はマナーからルールへと変わり、喫煙者にはより厳しい環境が整備されたことになる。厚生労働省による2012年の国民健康・栄養調査で、喫煙率が高かったのは東北地方。今まで受動喫煙対策が厳しくなかったため、肩身の狭い思いをせずに吸える雰囲気があったという指摘もあり、今後が注目される。
 東北の喫煙率の高さは、東日本大震災や原発事故の影響からくるストレスが原因という分析もある。そこで、福島県会津若松市の建築会社デバイス・ホームでは、家族の中に喫煙者がいるという人100人に「ニコチルパッチ」をプレゼント、さらに家を新築する際、喫煙ルームに関わる「材料費および施工費」をサービスする支援キャンペーンを実施する。炎天下の真夏や極寒の吹雪の中でも、たばこを吸いにわざわざ外出しなければならないという“喫煙家族“のストレス解消が目的だ。
 ちなみに“逃げ場”として車を運転しながら吸う人もいるが、運転中の喫煙は、注意散漫や運転操作の不適による交通事故を増やす可能性があり、危険を伴う。車内での喫煙を規制している国も多いが、日本では運転中の喫煙には規制がない。東北大学の研究グループの調査によると、たばこを20本以上吸う男性は非喫煙者に比べて、交通事故死亡のリスクが1.54倍高いという。いま一度、喫煙習慣の見直しを。


(2020.4.10)
 飲食店やオフィス、屋内禁煙 小規模店・専用室は例外 改正健康増進法が全面施行
ヤフーニュース(時事通信) 4月1日
 飲食店やホテル、オフィスなどの屋内を原則禁煙とする改正健康増進法が1日、全面施行された。
 東京五輪・パラリンピックに向けた対策で、例外は既存の小規模飲食店や喫煙専用室がある場合などに限定。違反者には罰則も適用される。
 2003年5月施行の健康増進法は、飲食店などの管理者に受動喫煙の防止策を講ずるよう求めたが、努力義務にとどまっていた。改正法は18年7月に成立し、受動喫煙防止策を罰則付きで義務付けた。19年の1、7月には一部施行され、学校や病院行政機関などの敷地内が原則禁煙となっていた。
 全面施行により、飲食店やオフィスなどの中も原則禁煙になるが、喫煙が主目的のバーや個人の自宅、ホテルの客室などは対象外となる。飲食店でも、経営規模が小さい個人店は事業への影響も考慮し当面は対象外にした。具体的には、資本金5000万円以下かつ客席面積100平方メートル以下の既存店では、店頭に「喫煙可能」などと標識を掲示すれば、店主判断で喫煙できる。一方、1日全面施行の東京都条例は、従業員を雇う飲食店は面積に関係なく原則禁煙としており、改正法より厳しい規制になる。
 改正法は、一定の基準を満たす排気装置を設置していれば、飲食店内の専用室での喫煙を可能とした。その場合、喫煙専用室での飲食は不可とし、20歳未満の客や従業員の立ち入りも禁止した。利用者が増えている加熱式たばこの喫煙も専用室に限るが、健康への影響が明らかではないとして、同たばこ専用室なら飲食は当面可能とした。
 罰則は、都道府県などの指導や命令などに従わない場合に適用される。禁煙場所で喫煙した個人に30万円以下、禁煙場所に灰皿を設けた施設管理者に50万円以下の過料をそれぞれ科すなどとしている。


(2020.4.10)
 4月1日からたばこの屋内喫煙が原則禁止に、「改正健康増進法」の要点は?
ヤフーニュース(BCN Media Poral) 4月1日
 喫煙者にとっては一大事ともいえる法令が4月1日に施行される。18年に成立した「改正健康増進法」だ。受動喫煙の防止を目的としており、これまで喫煙が許可されていた屋内施設が原則禁煙になる。大きな変化だが法令の詳細をきちんと把握している人は意外と少ないようだ。改めて、法令の中身をおさらいしておきたい。
 今回の法令と対象になるのは、多数の利用者がいる施設や旅客運送事業船舶・鉄道、飲食店などの施設。居酒屋やパチンコ店なども含まれているので、喫煙者は注意が必要だ。
 喫煙室を設けることは許可されている。その種類は四つあり、喫煙専用室=喫煙可/飲食提供不可、加熱式たばこ専用喫煙室=加熱室たばこのみ喫煙可/飲食提供可、喫煙目的室=喫煙可/飲食提供可、喫煙可能室=喫煙可/飲食提供可で分かれている。
 どんな施設でも設置できるわけではなく、喫煙目的室は特定事業目的施設(シガーバーやタバコ販売所、公衆喫煙室が該当)、喫煙可能室は既存特定飲食提供施設に限定される。学校・病院・児童福祉施設・行政機関などは屋外も含めて全面禁煙となる。
 既存特定飲食については複雑なので、少し掘り下げて説明したい。これは即座の喫煙可能室設置などが難しい小規模の飲食店が該当する。具体的には2020年4月1日時点で営業中であること、資本金が5000万円以下であること、客席面積が100平方メートル以下であることが基準となる。
 東京都に関しては改正健康増進法と別に「受動喫煙防止条例」が同日に施行される。屋内禁煙を原則する趣旨は同様だが、基準がより厳格で「家族経営や従業員がいない店舗(子どもが出入りする場合は不可)」のみ、例外として喫煙が可能となる。今回の法令・条例に従わなかった場合の罰則は施設の管理者に課されることになっているので、非喫煙者でも無視することはできない。
 喫煙者にとってポジティブなトピックとしては、受動喫煙防止対策助成金の制度が拡大することだ。それに伴い、公衆喫煙所などがより整備がされていくものになると思われる。ルールをしっかり理解し、喫煙できる/できない場所を把握することが新環境に適応するための最初の一歩になる。(BCN・大蔵大輔)   


(2020.4.10)
 離れた客足戻る 先行禁煙の飲食店など 受動喫煙対策
ヤフーニュース(時事通信) 4月1日
 1日の改正健康増進法全面施行により、飲食店などは原則禁煙が義務付けられる。
 施行に先んじて禁煙化した店舗では、一時的に客足が遠のいたものの、その後回復。全面禁煙を積極的に売り物にする店も増えた。一方、喫煙客の割合が多いマージャン店などは、4月以降の売り上げ減少を危ぶんでいる。
 ファミリーレストランのサイゼリヤは昨年6月に全席禁煙を先行実施した。当初は喫煙客の足が遠のき、売り上げ減の要因となったが、現在は回復傾向にある。広報担当者によると、喫煙席だけ空いていることがなくなり、女性や子どもが増えた店舗もあるという。
 居酒屋でも禁煙の動きが進む。焼き鳥店チェーンの鳥貴族では3月末まで、全国約640店舗のうち約550店舗が全席で喫煙可能だった。4月からは全店舗で全席禁煙とし、喫煙できるのは既に喫煙ブースがある約40店舗のみとなる。同社は、一時的には客足への影響があるものの、長期的には回復すると見込んでいる。
 全国カラオケ事業者協会では、カラオケ店やスナックを対象に講習会を開き、改正法の周知を実施してきた。片岡史朗専務理事は「スナックはいまだに客の反発が強いようだが、カラオケは全室禁煙を売りにする店舗も出てきている」と話す。
 一方、客の半数以上が喫煙者というマージャン店では、客足への影響が大きいとみられる。東京都内では小規模店でも従業員がいれば条例で禁煙化されることになり、都麻雀協同組合の高橋常幸理事長は「4月以降は厳しくなりそうだ」と語った。


(2020.4.10)
 喫煙室は大丈夫?重症化リスクは? たばこと新型コロナの関係
ヤフーニュース(西日本新聞) 4月2日
 飲食店や職場などを原則屋内禁煙とする改正健康増進法が1日に全面施行された。たばこが吸える場所は、煙の漏れない喫煙専用室などに限られるものの、喫煙者が集まれば、新型コロナウイルスの感染リスクが高いとされる「3密」(密閉、密集、密接)の状態になってしまう。新型コロナウイルス感染症と喫煙の関係はどうなっているのか。
 新型コロナウイルスによる肺炎は、高齢者や持病のある人が重症化するリスクが高いとされている。これに加え、日本禁煙学会(東京)は患者の喫煙歴に注目。「喫煙経験者は重症化のリスクが高い」と警告する。3月29日に死去したコメディアンの志村けんさんも、かつてはヘビースモーカーだったという。
 学会が中国で発表された論文を分析したところ、患者1099人のうち、喫煙経験者は非喫煙者よりも重症化率が約1・7倍、死亡率は約3・2倍だった。中国・武漢の患者に関する別の論文では、喫煙者は重症化リスクが14倍となるデータもあったという。
 学会の作田学理事長は「喫煙者は肺の免疫機能が落ち、ウイルスに侵入されやすくなっている。過去に吸っていた人も肺が弱っている可能性があり、注意が必要だ」と強調する。世界保健機関(WHO)や東京都医師会も感染拡大防止のため、喫煙を控えるよう求めている。
 特に注意が必要なのが喫煙室という。喫煙者は互いにマスクをせず、2メートル以内の至近距離でたばこを吸い、平均5〜6分は滞在する。喫煙室に感染者がいれば「濃厚接触」に近い状態となる。「クラスター(感染者集団)が発生する懸念がある」として、学会は喫煙室の閉鎖も呼び掛ける。
 九州大病院グローバル感染症センターの下野信行センター長は「一般的に、睡眠不足やアルコールの過剰摂取などの生活習慣病は、体のさまざまな免疫機能を低下させる。特に喫煙は、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患を引き起こし、重症化するリスク要因となる」と語った。(山下真)



(2020.4.5)
 きょうから全面禁煙の飲食店も 改正健康増進法施行で対策強化
NHK NEWS WEB 4月1日
受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が1日、全面的に施行されました。これをきっかけに飲食店では専用の喫煙室の使用を取りやめ、全面禁煙にする動きも出ています。

改正健康増進法の全面的な施行で1日から飲食店は、一定の基準より規模が大きい店や新たに営業を始める店は、専用の喫煙室以外では禁煙にするなどの規制が始まりました。

これをきっかけに飲食店の中には、もともとあった専用の喫煙室の使用をとりやめて「全面禁煙」に乗り出すところもあります。

国内で370店舗余りを展開するファミリーレストランチェーンのデニーズは全体のおよそ半分にあたる187の店舗で専用の喫煙室の使用をとりやめ、1日からすべての店舗を全面禁煙にしました。

東京 練馬区にある店舗ではけさ従業員が禁煙を知らせるステッカーを入り口に貼っていました。
  
60代の男性客は「たばこを吸いたい人は別の場所で吸えるので、全面的な禁煙でいいのではないか」と話していました。

このレストランを展開するセブン&アイ・フードシステムズの*スギ谷大樹さんは「喫煙できる店だと小さい子どものいる家族連れなどは利用を控えることもあったが、全面禁煙にすることでより快適な空間で食事を楽しんでもらいたい」と話しています。

*スギは木偏に「久」
東京都は国より厳しい内容で施行
店の規模にかかわらず、従業員を雇う飲食店は屋内を原則、禁煙とする東京都の受動喫煙防止条例が1日から全面的に施行されました。

東京都の受動喫煙防止条例は、オリンピック・パラリンピックの開催都市として受動喫煙対策を強化するため、おととし7月に公布され去年から段階的に施行されてきました。

そして1日からは従業員を雇う飲食店は店の面積や経営規模にかかわらず屋内が原則、禁煙となり、国の法律よりも厳しい内容となっています。

また従業員を雇っていない既存の飲食店では喫煙が可能ですが、その場合は、保健所への届け出が必要となります。

条例に違反した喫煙者や建物などの管理者に対して5万円以下の過料を科すという罰則も設けられています。

東京都ではこの条例のもと、受動喫煙防止対策を一層進めていきたいとしています。


(2020.4.5)
 喫煙者の7割「肩身狭い」 改正法全面施行前に調査
中日新聞 CHUNICHI WEB 4月3日
 7割以上の愛煙家が、近年の喫煙環境の変化に「肩身が狭い」
感じている―。医療用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(東京)が、
全国の816人を対象に調査した結果を発表した。1日から受動喫
煙対策を強化する改正健康増進法が全面施行となり禁煙に取り
組むきっかけにしたいなどとした回答は喫煙者の6割を超えた。

 調査は昨年12月〜今年2月、25〜45歳の男性喫煙者216人
と、20〜40代の禁煙中の人と非喫煙者の男女計300人ずつを対
象に、インターネットで実施した。


(2020.4.3)
 「3密」で次々消える喫煙所 法律も施行…禁煙する?
朝日新聞デジタル 3月30日
 望まない受動喫煙をなくすための改正健康増進法が4月1日に全面施行され、飲食店も含めて屋内は原則禁煙となる。小規模店に限り当面は喫煙できるが、独自に禁煙に踏み切る店も。新型コロナウイルス対策として喫煙室を閉鎖する動きも出ており、専門家は「これを機に禁煙しては」と呼びかける。

 病院や大学、行政機関は昨年7月から先行して敷地内が原則禁煙となっている。さらに今回の改正法施行で、飲食店のほか、オフィス、工場など多くの人が利用する施設は屋内は原則禁煙になる。店内に喫煙専用ブースを設置するのは構わないが、客席面積が100平方メートルを超える飲食店では、従来の喫煙席のように喫煙しながらの飲食は原則できなくなる。加熱式たばこ専用の喫煙席があれば、飲食が可能だ。

 喫煙ブースがある飲食店は、入り口に標識を掲示する必要があり、標識を出さずに喫煙させるなどの法令違反を繰り返せば罰則を科せる。福岡市は飲食店からの問い合わせや、ルールを守らない店への苦情を受け付けるコールセンターを設置した。

 厚生労働省の担当者は「受動喫煙を望まない利用者が標識の有無で店を選べるようになる」と話す。

 ファミリーレストランチェーンのジョイフル(大分市)は、全国762の店舗を4月1日から全席禁煙にする。喫煙ブースを設置するのは2%にあたる19店だけで、今月17日のメニュー改定では、子ども向けの料理やデザートを強化した。担当者は「禁煙化で客足に影響が出る可能性はあるが、女性や家族向けのメニューに力を入れていきたい」と話す。

 北九州市小倉北区の和食店「たまの井はん」は、客席面積が約30平方メートルなので当面は喫煙可とすることもできるが、近くの本店「玉乃井」(約140平方メートル)とともに1日から全面禁煙に切り替える。オーナーの島家清さん(59)は「料理を楽しみに来られる方がほとんどで、子ども連れも多い。お客さんは理解してくださると思う」。

 喫煙者にとって肩身が狭くなるなか、追い打ちをかけるのが、新型コロナウイルスの流行だ。

 政府の専門家会議は感染拡大防止策として、「手の届く距離に多くの人がいる」「換気の悪い密閉空間」「近距離での会話や発声」といった条件が重なる場面をつくらないよう呼びかけている。屋内喫煙所はこうした悪条件を満たす恐れがあり、一時的に閉鎖される動きが相次いでいる。

 総合スーパー66店舗を運営するイオン九州(福岡市)は、煙の漏出防止など改正法にあわせて喫煙所を改修してきたが、「閉鎖空間での新型コロナ感染防止のため」として3月から屋内喫煙所を閉鎖した。

 福岡市中央区の商業施設「MARK IS(マークイズ)福岡ももち」も、屋内喫煙所を閉鎖している。

 福岡市城南区の大学生の女性(21)は喫煙者だが、よく通う福岡・天神のカフェの喫煙席は法施行に先駆けて3月初旬に廃止になった。店を出て近くのビルの喫煙所を使うしかないが、ここも閉鎖されるかもしれない。「正直不便ですが、これまで以上に周りの人に迷惑をかけないようにします」

 受動喫煙対策に詳しい産業医科大学の大和浩教授は「喫煙所では三つの条件が重なるうえ、マスクを外し、洗っていない指でたばこをくわえる。経口感染する恐れがある」と指摘する。「喫煙者ほど重症化リスクが高いとの報告もある。対策を万全にするためには喫煙所の閉鎖はもちろん、喫煙をやめるべきだ」(竹野内崇宏)


(2020.4.3)
 「愛煙家」志村けんさん死す タバコでコロナの重症化リスクは14倍 芸能人特有の危険とは?
AERA  Dot.3月30日
 ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けんさん(本名・志村康徳=しむら・やすのり)が29日夜、コロナウイルスによる肺炎のために亡くなった。70歳。死因は新型コロナウイルスによる肺炎。所属事務所のイザワオフィスによると、葬儀は親族のみで行うという。今後親族と相談しながらお別れの会をとりおこなうか検討する。

【写真】志村さんも治療に使っていたという人工肺「ECMO」がこちら

 志村さんは3月23日に新型コロナウイルス検査で陽性と判明、都内の病院に入院していた。その後、新宿都内の専門病院へ移転し、ECMO(体外式膜型人工肺)という最新治療を受けていた。

 志村さんは入院後、一時、持ち直したというが、意識がなくなり急変、29日午後11時10分、都内の病院で死去した。

 関係者によると、志村さんは今年1月に定期健診で胃のポリープが発見され摘出手術のために6日ほど入院。しかし、「それ以降は体調に問題なかった」という。私生活では独身を貫き、女性との噂は絶えず、最近まで六本木、麻布十番界隈で飲み歩く姿を週刊誌にキャッチされていた。

 一方でヘビースモーカーとして有名で多い時期では「一日3箱吸っていた」(芸能記者)というが、最近は健康のために禁煙していたという。

 コロナと喫煙の関係について日本禁煙学会理事長で東京脳神経センター神経内科の作田学医師がこう解説する。

 「一度も喫煙したことのない人と比べて、喫煙したことのある人の重症化リスクは1.7倍、死亡のリスクは3.2倍となるという海外の論文があります。武漢で入院したケースを分析した中国の論文では、喫煙している人は禁煙している人より14倍も悪化しやすいとされています。新型コロナのリスクでは年齢を思い浮かべる人もいますが、それでも高齢者は若い人と比べて8.5倍。この数字をみると、喫煙歴のほうが悪化要因です。対策としては、いますぐタバコを止めることでしょう」

 過去に吸っていた人については、COPD(慢性閉塞性肺疾患)になっているかどうかが一つの目安だという。(後略)


(2020.4.3)
 喫煙者、コロナ致死率高めか 志村さんは4年前から禁煙
朝日新聞デジタル apital 3月31日
 志村さんは70歳。所属事務所によると、愛煙家だったが、4年前に肺炎で入院したことがあり、舞台を途中降板したことを志村さんはとても気にしていた。以来、禁煙していたという。

 一般的な傾向として、瀬戸口靖弘・東京医科歯科大特任教授(呼吸器内科)は「高齢で肺の機能が落ちていたり、高血圧や糖尿病など多くの病気があったりすると全身にダメージを受けやすくなっている。喫煙も肺の機能を落とすスピードを速める」と指摘する。高齢者や持病のある人については「感染しないように気をつけることはもちろんだが、持病の治療をきちんと継続してほしい」と話す。

 中国疾病対策センターの米医学誌への報告によると、2月11日までに感染が確認された4万4672人を分析すると、全体では2%の人が亡くなっているが、高齢者の致死率は高く、70代が8%、80代以上は14・8%。持病のある人も致死率が高かった。心血管疾患10・5%、糖尿病7・3%、慢性の呼吸器疾患が6・3%などだった。

 喫煙が新型コロナウイルスによる肺炎の重症化にどの程度影響しているのか、まだはっきりしていないものの、世界保健機関(WHO)は20日の記者会見で、喫煙は重症化リスクを高めるとして「喫煙しないで」と呼びかけた。米医学誌に報告された中国の専門家グループの論文では、1099人の患者を分析した結果、喫煙者は非喫煙者に比べて、重症化や死亡する割合が約3倍だった。

 たばこによる体への悪影響は禁煙しても一定期間は残ると考えられている。


(2020.4.3)
 千葉市の受動喫煙防止条例 4月1日施行
ヤフーニュース(産経新聞) 3月30日
 千葉市は4月1日から、市独自の受動喫煙防止条例を施行する。条例は同日から施行される国の改正健康増進法より厳しい規制となり、市の条例によって、従業員がいる飲食店は客席面積にかかわらず、原則屋内禁煙とし、違反した場合は5万円以下の罰則付きの過料を科す。
 条例は、国が客席面積100平方メートル以下を規制対象外としているのに対し、従業員がいる飲食店は面積にかかわらず原則屋内煙。市内の飲食店のうち約7割が原則屋内禁煙の対象となる。ただ、風営法に該当するキャバレーやナイトクラブなどは経過措置として当面の間、努力義務としている。加熱式たばこは飲食可能な専用喫煙室を設ければ利用でき、従業員がいない既存の小規模店は禁煙か喫煙を選べる。
 市の担当者によると、「これまでの実態調査で6割弱の飲食店が禁煙になると見込んでいる。喫煙専用室の設置や従業員のいる小規模な飲食店の喫煙可能室の設置などを含めると約8割が法律に適合した形で準備を進めていると考えている」としている。
 新型コロナウイルスの感染が拡大し、飲食店は客が減っている。そうした中での条例施行に飲食店の経営に影響を与える懸念もあるが、熊谷俊人市長は26日の定例記者会見で「これまでも世界を含めて、エリア全体でこうした規制を実施した場合における飲食店の経営影響は、ほとんどないことが示されている。私たちも徹底することによって飲食店の経営リスクが発生しないように、十分留意したい」と説明した。  


(2020.4.3)
 「受動喫煙防止」多治見市条例、期待と不安/岐阜
岐阜新聞Web 3月31日
 昨年9月に岐阜県多治見市が制定した「望まないタバコの被害から市民を守る条例」が、改正健康増進法の全面施行に合わせて4月1日に施行される。受動喫煙防止に関する条例の施行は県内自治体で初めて。原則屋内禁煙を客席面積100平方メートル以下などの既存小規模飲食店の努力義務にするなど踏み込んだ内容で、市は市民への周知や飲食店、事業所への協力依頼に力を入れる。屋内喫煙を認めてきた飲食店の経営者からは客離れを懸念する声も漏れる。
 市の条例は罰則規定はないものの、同法が定める受動喫煙の規制に上乗せする内容を盛り込み、市内全域での歩きたばこの禁止、JR多治見駅周辺での路上喫煙禁止、市立公共施設の敷地内禁煙を義務と位置付けた。努力義務として、飲食店やホテル、事業所といった施設に飲食可能な喫煙室を設置しないよう求めるほか、20歳未
満の人がいる周辺も禁煙とする。
 市は啓発イベントや広報紙で市民へ周知したほか、今月に入ってJR多治見駅周辺にポスターを掲示した。条例施行後に店舗や事業所に掲示してもらう禁煙ステッカーの申し込みを受け付け、これまでに居酒屋を含めて200件以上の応募が届いているという。市保健センターの木裕美所長は「条例により市民の健康増進、健康なまちづくりを進めていく。家族連れが安心して入店できる飲食店が増えるといい」と話す。
 一方、県喫茶飲食生活衛生同業組合理事長で、多治見市内で喫茶店2店舗を営む小島幸彦さんは「たばこを吸いながらコーヒーを楽しむお客さんは条例の施行を残念に思っている」と語る。施行後は1店舗では完全分煙を継続しつつ、全席喫煙だった別の店舗は屋内禁煙とし、屋外に喫煙所を設置することにした。市側が行ってきた飲食店への呼び掛けや相談対応を「よくやってくれている」と評価しつつ、「4月以降の営業への影響が読めない」と心配している。


(2020.4.3)
 富士大生の喫煙率20年間で激減、15%に 教養ゼミ調査・花巻  【岩手】
ヤフーニュース(岩手日日新聞) 3月29日
 花巻市下根子の富士大(岡田秀二学長)の佐々木安廣教授の教養ゼミは、1998年度から同大の喫煙状況を調査研究している。喫煙率は99年度の80%をピークに下降し、2019年度は15%まで下がった。
20年間で喫煙者が激減したことが示されたほか、学生と喫煙の関わりをまとめることで、たばこの害や健康を考えてもらう機会にもなっている。
 今年度はゼミに所属する1年生10人が調査。「家族に喫煙者がいるか」「たばこを最初に吸ったのはいつか」「動機は何か」「1日に何本吸っているか」などのアンケートを実施し、18〜25歳の男子学生354人、女子学生67人の計421人から回答があった。
 喫煙率は前年度の20%から5ポイント減少。過去最低となった17年度の14%に並ぶ水準となり、学生のたばこ離れが進んでいることが分かった。喫煙が体に及ぼす害の知識が深まったことで部活動への影響を考える人が増加したほか、大学内の喫煙所が減ったこと、たばこの値上がりなどが要因として考えられるという。
 1日の本数は1〜10本が51%、11〜20本が36%、21〜30本が8%。たばこの害については「気にしている」が16%、「時々気にしている」が53%で、さらに「将来、たばこをやめたい」という人は76%に上った。喫煙している理由は「やめられないから」「ただ何となく」がともに3割を占め、依存性の強さや意識の低さが浮き彫りになった。
 非喫煙者の「たばこを吸わない理由」は「健康に悪い」「金の無駄」「煙やにおいが嫌い」の順。近くでたばこを吸われることに対しては35%が「非常に気分が悪い」、33%が「少々気分が悪い」、31%が「何も感じない」だった。非喫煙者のうち禁煙に成功した人は5%だった。
 ゼミ生や昨年度取り組んだ学生らはアンケート結果について考察し、「禁煙に失敗した人も多く、なかなかやめられないものと分かった」「一つ一つのデータをまとめるのが大変だった」「喫煙率は学年によってばらつきがあると思う」「吸う人がもっと減るようにたばこの害を呼び掛けたい」などと感想を言い合った。
 了戒駿斗ゼミ長(19)は「先輩たちが調べてきた結果があって、学生の喫煙率が下がったことを証明できた。たばこを吸う人にも理由はあるが、近くで吸ってほしくない人も多い。周りの人に気を配ることが大事だ」と実感。佐々木教授は「学生がまとまって活動し、一定の結果を出すことができた。喫煙者、非喫煙者ともたばこにもっと意識を持ってもらう取り組みが求められる」と話していた。


(2020.3.27)
 自民党本部、4月から原則禁煙
ヤフーニュース(時事通信) 3月23日
 自民党は、企業事務所などの屋内が原則禁煙となる改正健康増進法が4月1日から全面施行されることに合わせ、党本部内を同日から原則禁煙にする。

 各階に設置した喫煙ブース内での喫煙は認める。党所属国会議員らに23日、通知した。現在は、党本部の非常階段や会議室での喫煙は認められている。 


(2020.3.27)
 「家庭も禁煙」条例可決、子供の受動喫煙対策で寝屋川市
ヤフーニュース(産経新聞) 3月23日
 子供の受動喫煙を防ぐため、家庭など私的な空間でも喫煙を制限する条例案が23日、大阪府寝屋川市議会の本会議で可決された。10月1日から施行される。制限された場所での禁煙は、あくまで「努力義務」で罰則もないが、市民だけでなく、市内に通勤、通学する人々にも協力を求める。市によると、同様の条例は、東京都で平成30年4月に施行されているが、大阪府内では初という。

 可決されたのは「子どもの健やかな成長のための受動喫煙防止条例」で、広瀬慶輔市長は提案理由を「子供の健康に最善を尽くすため」と説明。条例では、家庭内を含めた子供がいる部屋や車内、屋外でも通学路や公園などを「喫煙しない場所」と規定した。

 駅周辺など市長が適切と認めたエリアを「路上喫煙禁止区域」にも指定できる規定も盛り込まれ、イベントの開催時など時間や場所を限定した指定も可能。路上喫煙禁止区域では、家庭内や通学路などと異なり、中止命令に従わない喫煙者に対して過料(千円)を徴収することが規定されている。

 また、市立小学校の4年生(約1800人)のうちの希望者を対象に、たばこなどのニコチンが体内に吸収されたことがわかる「尿中コチニン」の検査を実施することなどを盛り込んだ予算案も可決。この検査によって、「子どもの受動喫煙防止条例」の実効性を検証するとしている。

 コチニンは、たばこの副流煙に含まれるニコチンを日常的に吸っていると尿から検出される物質。市は、検査結果を保護者に通知するとともに、高い値が出ている子供の保護者に対して、受動喫煙を強いるような生活環境を見直すことを促す。

 市が昨年12月から今年1月にかけて実施した条例案についてのパブリックコメントでは、「プライベートな空間に制限を設けるのは行き過ぎ」など否定的な意見も寄せられた。しかし、広瀬市長は「受動喫煙を放置することは児童虐待に近い。市として子供を守っていく姿勢をきちんと示したい」としている。


(2020.3.27)
 52人の喫煙で受動喫煙者1人が死亡、国際統計を分析
CNN ニュース 3月18日
(CNN) 喫煙者が52人いると、その煙を吸った受動喫煙者1人が死亡する――。米国とオランダの研究チームが喫煙の影響に関する国際統計を分析し、そんな結果を17日の米医学誌JAMAネットワークオープンに発表した。

世界の喫煙者は推定10億人で、年間でおよそ100万人が、その周りで煙を吸って死亡しているとみられている。

「受動喫煙は無害だとか、喫煙ほどのダメージはないと思われている」「だがこれは真に致命的だ」。報告をまとめた米マウントサイナイ医科大学の研究者はそう警告した。

米国立医学図書館によると、受動喫煙の煙には7000種類以上の化学物質が含まれていて、うち70種類は発がん物質とされ、数百種類は有害性が確認されている。

たとえ低量であっても、受動喫煙は乳児の突然死を引き起こす可能性があるほか、子どもの耳の感染症やぜんそく発作、大人のがんや心臓疾患の原因となる。

マウントサイナイ医大の研究チームはオランダのアムステルダム大学病院と連携して、世界保健機関(WHO)といった国際機関の喫煙に関する統計を分析。1990年〜2016年にかけての26年間について、喫煙と受動喫煙のために死亡した人の数を調べ、「副流煙指数」を算出した。

その結果、受動喫煙が原因で死亡した人は、1990年は喫煙者31人当たり1人の割合に上っていたことが判明。2016年は喫煙者52人当たり1人という割合だった。この改善は、一部の国で飲食店や事業所などの禁煙が広がったことによる。

地域別にみると、受動喫煙による犠牲者の割合が最も少なかったのは北米で、喫煙者86人当たり1人の割合だった。最も多かった中東と東南アジアでは、喫煙者43人当たり1人に上っていた。


(2020.3.27)
 ブロンコビリー、全面禁煙に 19日からほぼ全店で
日本経済新聞 電子版 3月18日
ステーキチェーンのブロンコビリーは19日から約130の国内ほぼ全店で店舗内を全面禁煙にする。4月から全面施行される改正健康増進法に対応する。相模原上鶴間店(相模原市)など4店は、喫煙室に限ってたばこが吸える。

来店客への影響については、「親子連れ客の増加も見込まれ、業績への影響は限定的」(古田光浩取締役)としている。改正健康増進法では、原則として飲食店は「全面禁煙」とするか、飲食できない喫煙ブースを設けた「全席禁煙」とするかを選ぶ必要がある。


(2020.3.27)
 東京都 禁煙教育副教材を作成 4月からの受動喫煙防止条例施行に向け
月刊 私塾界 塾ニュース 3月15日
東京都 福祉保健局は3月12日、受動喫煙防止条例の正しい知識の普及を目指し学校の保健体育の授業等で、喫煙や受動喫煙が健康に及ぼす悪影響について正しい知識を普及できるよう、禁煙教育副教材「健康な未来を決めるのは誰? たばこの“恐ろしさ”を知りましょう」を校種別に作成したことをwebページにて発表した。順次各学校に配布し、本副教材の電子データは、福祉保健局ホームページ「とうきょう健康ステーション」に、3月16日(月曜日)以降に掲載する予定。
1 作成した教材
禁煙教育副教材「健康な未来を決めるのは誰? たばこの“恐ろしさ”を知りましょう」
《小学生版》《中学生版》《高校生版》を作成し、それぞれ、小学6年生、中学2年生、高校1年生に配布します(各8頁)。
2 主な内容
? たばこってどんなもの?(たばこの成分や体への悪影響)
? 一度吸うとやめられないたばこ、「なぜ?」(たばこに含まれるニコチンの依存性)
? たばこを吸ったら、からだはどんな影響を受けるの?(がんや様々な病気のリスクが高まること、集中力や持久力の低下、肌の劣化など、喫煙による身体への影響)
? なぜ若いうちからたばこを吸ってはいけないの?(成長期に特に身体に悪影響がある根拠)
? 他人が吸ったたばこの煙でも害があるって本当?(受動喫煙による身体への悪影響、新たな受動喫煙防止対策)
? 誘われても、たばこは断ろう(喫煙の誘いの具体的な断り方)
その他、たばこに関するQ&A、保護者へのメッセージなど
小学生、中学生、高校生それぞれの習熟度に合わせたわかりやすい内容になっている。  


(2020.3.15)
 宮城県議会 喫煙室廃止へ 健康へ懸念根強く4月から
河北新報 ONLINE NEWS  3月13日
 宮城県議会は13日、議会棟に唯一残る喫煙室を4月に廃止する方針を決めた。行政庁舎を原則禁煙とする改正健康増進法の施行が4月に迫る中、存続は時代に合わないと判断した。
 同日の会派間協議で撤廃を申し合わせた。これまでの協議で喫煙する議員は、分煙を徹底した上での存続を求めていたが、非喫煙者を中心に受動喫煙への懸念を示す意見が根強く、存続は難しいとの結論に至った。
 
 議会棟の喫煙室は2019年6月、煙が廊下に漏れ出さないように室内の空調設備を調整。以前から排煙装置が設けられ、現状で法定基準を満たしてはいるが、「良い印象を持たれていない。これ以上の議論継続は厳しくなった」(愛煙家議員)。
 
 喫煙室の存廃を巡っては、一般社団法人日本禁煙学会(東京)などが19年11月、議会棟内の全面禁煙を求める要請書を提出。開会中の2月定例会で、会派間の協議を重ねていた。
 県は10年7月、県庁舎内を全面禁煙とした。仙台市議会は4月以降に議会棟の喫煙室の廃止方針を決定。岩手県議会は「十分に分煙できている」との理由から当面の存続を決めている。


(2020.3.15)
 仙台市議会、喫煙室を3月末で廃止 医師会の要請を重視
ヤフーニュース(河北新報) 3月6日
 仙台市議会は5日、各派代表者会議を開き、議会棟喫煙室を31日で廃止することを正式決定した。昨年11月に存続を決めたが、市医師会の廃止要請を重視し、方針転換した。喫煙する議員には行政棟の屋外喫煙所などを利用してもらう。
 
 代表者会議で、鈴木勇治議長は2月に市医師会の永井幸夫会長と意見交換し、要請を受けたことを報告。「受動喫煙の疾患リスクなどの理由で廃止を求められた。要請を受け止めたい」と提案し、了承された。
 
 昨年11月の代表者会議では、主要5会派のうち共産、社民両党市議団が廃止を求めたものの、自民党、公明党市議団、民主フォーラム仙台が現状維持を主張し、一致に至らなかった。5日は新加入の蒼雲の会を含め、異論は出なかった。
 
 議会庁舎や飲食店などを原則、屋内禁煙にする改正健康増進法が4月1日に全面施行されるため、喫煙室廃止は3月末とした。行政棟の屋外喫煙所は屋上や1階西側に設置されている。


(2020.3.15)
 4月から飲食店が原則禁煙 消費者過半数が「禁煙」店を選択
ヤフーニュース(食品新聞) 3月6日
 外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、4月1日から改正健康増進法が施行され、飲食店では原則屋内禁煙になることに関連して、飲食店での喫煙・禁煙に関する消費者意識の変化についてアンケート調査を行った。
 
 現在の喫煙者の割合は17%(電子たばこ・加熱式たばこ4.7%含む)。40代男性の喫煙率が最も高く28%、50代男性が26.1%、30代男性が25.8%となっている。こうした中で飲食店を選ぶ際に「禁煙にこだわる」人は56.9%と過半数を占めた。
 
 4月以降は「喫煙こだわり派」が計15.3%、「禁煙こだわり派」が計58.9%。いくぶん「禁煙寄り」の人が多くなる傾向だが、大幅な数字の変化はない。喫煙を気にして「会社・仕事関係」の宴会・飲み会への参加をためらったことがある人のうち、約3分の2は4月以降は参加の意向となっている。


(2020.3.7)
 JR西日本、大阪支社管内33駅で4月から全面禁煙 - 喫煙コーナー撤去
マイナビニュース 3月5日
JR西日本は5日、受動喫煙防止の一層の強化を行うため、大阪支社管内の和歌山線9駅・万葉まほろば線(桜井線)13駅・関西本線11駅のホームに設置している喫煙コーナーを撤去し、4月1日始発から駅構内を全面禁煙にすると発表した。  
大阪支社では駅構内全面禁煙とし、待合室・コンコースを禁煙にすることによる受動喫煙防止に取り組んできた今回の措置は受動喫煙防止の一層の強化を図るために実施される。ホームに設置している喫煙コーナーは4月1日以降、灰皿を使用停止とした上で順次撤去する。なお、「電気加熱式タバコ」「電子タバコ」やその類似品を利用することもできない。  


(2020.3.7)
 大手前通り 喫煙所撤去へ
 県条例改正前に 市、本年度中7カ所
神戸新聞 2019年9月28日
 姫路市は、JR姫路駅や姫路城の周辺にある8カ所の喫煙所のうち、壁などで明確に区切られていない7 カ所を、本年度中に撤去することを決めた。県の改正受動喫煙防止条例が2020年度4月に全面施行されることを踏まえた措置で、観光客や買い物客の受動喫煙を防ぐ。(後略)


(2020.3.3)
 在来線駅全面禁煙 JR九州、喫煙所廃止 4月から
西日本新聞 九州経済面  2月28日
 JR九州は27日、鉄道施設などが原則禁煙となる改正健康増進法が全面施行されるのに合わせ、4月1日から在来線駅すべての喫煙所を廃止すると発表した。九州新幹線の熊本駅ホームと、鹿児島中央駅のコンコースにある喫煙ルームは残す。

 JR九州によると、すでに在来線567駅のうち420駅で全面禁煙にしている。4月以降は、博多、小倉、大分、熊本の在来線各駅のホームに設けている喫煙ルームは廃止。九州新幹線の新鳥栖−鹿児島中央間では、駅のホーム上にある灰皿を置いただけの喫煙コーナーも撤去する。利用者から禁煙化を望む声が高まったことを反映した。

 JR西日本が管理する山陽・九州新幹線の博多駅は各ホームに喫煙ルームを設置している。新幹線が相互に乗り入れるため、JR九州も熊本、鹿児島中央の両駅内は喫煙可能な場所を残す。新幹線車内の既存の喫煙ルームも廃止しない。(布谷真基)


(2020.2.29)
 エスカ、地下街全店禁煙 来月、改正健康増進法に対応
中部経済新聞 2月24日
 名古屋駅西口の地下街を運営するエスカ(本社名古屋市中村区椿町7の1・オーヴァ21ビル、広井幹康社長)は3月1日から、地下街の全店禁煙化に踏み切る。受動喫煙を防止する改正健康増進法が4月から全面施行することなどに対応する。一定条件を満たせば喫煙が可能な飲食店も対象になる。全店禁煙化は国内の地下街では珍しい。国内外から訪れる利用者が安全、安心、快適に過ごせる地下街を目指す。
 
(意見) 毎年名古屋駅の近くで催しを開いている私たちにも、本当に喜ばしいことだと思いました。


(2020.2.22)
 東京 飲食店の屋内 原則禁煙へ 小池知事が条例をPR
NHK NEWS WEB 2月11日
飲食店の屋内を原則禁煙とする東京都の受動喫煙防止条例がことし4月から全面的に施行されるのを前に11日、条例をPRするイベントが行われました。  

東京都の受動喫煙防止条例は4月1日から全面的に施行され、従業員を雇っている飲食店は規模にかかわらず屋内を原則禁煙にするなど、法律より厳しい内容となっています。

施行まで50日となった11日、東京都の小池知事らがすべての座席を禁煙にしている港区の飲食店を訪れ、経営者と客の反応などについて意見を交わしました。

経営者は「子ども連れの人や高齢者が多いので喜ばれています」などと話していました。

このあと小池知事は「たばこのないオリンピックを進めていきたいので、皆さんのご協力をお願いします」とあいさつし、チラシなどを配って条例への理解を求めました。

小池知事は「残りの50日間でしっかり訴えていきながら都としても対策について支援を進めていきたい」と話していました。


(2020.2.22)
 受動喫煙防止で4月から屋内禁煙、「知らない」喫煙者の約2割 吸うけど「賛成」も約2割
J−CAST ニュース 2月18日
   改正健康増進法が2020年4月に全面施行され、受動喫煙防止のため、屋内では原則として禁煙になる。旅行総合プラットフォームを運営するエアトリが行った調査によると、喫煙者のうち、このことを「知らない」と答えた人は約2割で、非喫煙者では「知らない」人はさらに多かった。

90.3%「禁煙考えない」
   改正健康増進法の施行に備えて、飲食店やオフィス、公共場所や交通機関の施設では準備が進められている。エアトリでは、消費者・利用者側では、改正法や「店内禁煙」についてどのような認識かを明らかにしようと、調査した。

   それによると、喫煙者(518人)のうち、4月から原則屋内禁煙になることを「知らない」と回答した人は、17.8%。非喫煙者(803人)と元喫煙者(572人)では、その割合はさらに高く、それぞれ31.8%、30.6%といずれも3割を超えた=下図参照。

   原則禁煙化についての賛否を聞いたところ、「賛成」が非喫煙者は88.3%、元喫煙者は78.7%。喫煙者では、その割合はグンと減って21.0%だったが、「どちらでもない」と回答した喫煙者は35.3%おり、これらを合わせると、喫煙者でも、飲食店で喫煙不可となることに半数以上は深刻にとらえていないようだ。

   非喫煙者からは「賛成」の意見として「臭いが気になる」「料理が臭いでまずくなる。(喫煙者が室外で)喫煙後すぐに室内に戻ることも不快」―などが、喫煙者からは「反対」の意見として「高い税金を払っているのだから少しは吸う人のことも考えてほしい」「分煙で対応してほしい」「売るだけ売っておいて禁止の部分を増やすのは矛盾を感じる」―などが寄せられた。

   喫煙者に、屋内禁煙の改正法をきっかけに禁煙しようと思うかを聞いたところ、9割以上が「禁煙しようと思わない」(90.3%)と回答した。

   なお調査は、エアトリが2019年12月8日から11日間、20〜70代の男女1893人を対象にインターネットで実施。20年2月14日に発表した。


(2020.2.22)
 田村専門委員の「まるごと医療」  
 たばこのないオリンピックへ カウントダウンの取り組み
Yomi Dr. 2月19日
改正健康増進法と東京都条例 4月に完全施行
 在日外国人から見た日本のたばこ問題のシンポジウム(日本禁煙推進医師歯科医師連盟の第29回学術総会で)

 たばこ問題に取り組む医師、歯科医師らでつくる日本禁煙推進医師歯科医師連盟の第29回となる学術総会が2月16日、東京・千代田区の東京都医師会館で開かれた。

 飲食店などに罰則付きの受動喫煙対策を義務づけた改正健康増進法や東京都条例の4月の完全施行と、たばこのないオリンピックをうたった東京五輪・パラリンピックを目前に控え、今年のテーマは、「受動喫煙防止条例と共にオリンピックをスモークフリーで」。日本に住む外国人の目から見たたばこ問題や、都条例施行に向けた取り組み、最近急速に広まっている加熱式たばこ問題などについて話し合われた。
 (中略)
 
都条例は飲食店の84%を対象に
 今年4月、飲食店などは原則、屋内禁煙となる改正健康増進法が完全施行される。東京都は独自の条例で、法律よりもさらに厳しい規制を設けている。

 改正健康増進法では、店内の客席部分の面積が100平方メートル以下などだった場合には規制の対象外となるのに対し、都条例では「人を守る」という観点から、店の広さには関係なく、雇用される従業員がいないことを対象外とする要件とした。その結果、都によると、健康増進法では規制の対象となるのは飲食店の45%程度であるのに対し、都条例では84%程度が対象になるとしている。

全面施行へのカウントダウンキャンペーン
 都が昨年12月〜今年1月に実施した、都内飲食店に対する調査(1万店を無作為抽出、1842店が回答)によると、改正健康増進法や東京都の条例について約9割が認知していた。ただし、制度に違反した場合に指導や過料の対象となることを知っていたのは半分ほどだった。調査時点での店内の禁煙・分煙の状況を聞いた質問では、全面禁煙の店が4割強だったのに対し、対策をしていないという答えも4割ほどあった。

 また、1月に東京都民を対象に3000人を抽出した意識調査では、約7割の人が、改正法施行や条例の規制について認知していた。今後、従業員がいる飲食店は原則屋内禁煙になることを知っているのは約6割で、喫煙者に限ると約7割だった。飲食店の客には東京都以外に住む人や外国人も多く、啓発における課題もあるという。都では2月1日から3月末まで、受動喫煙防止にかかるカウントダウンキャンペーンを展開中だ。

ニコチン依存症を根絶 「空気のバリアフリー化」を
 学術総会は最後に、同連盟会長で大会長の斎藤麗子さんが、「東京2020タバコフリーオリンピック」宣言を読み上げた。

 宣言によると、「新型コロナウイルス感染の拡大でピンチに追い込まれ」ている中で、「開催都市が国境を越える伝染性疾患の予防に取り組むことは、自国のみならず地球規模の疾病予防対策の発展」にもつながるとした。「ニコチンを含めた依存性薬物の蔓延(まんえん)もまた、伝染病の側面を持って」いるほか、日本は「世界で最も『加熱式タバコ』が売られている国となってしまった」状況にあると述べた。

 そういった中で、「ニコチン依存症という『疫病』の根絶を目指す」とともに、「『空気のバリアフリー化』を力強く推進して、たばこのないオリンピックを実現させることを宣言」するとした。(田村良彦 読売新聞専門委員)


(2020.2.20)
 【ひのみやぐら】止まらない禁煙への流れ
労働新聞 2月12日(社説)
 今思えば、昭和は煙草に寛容な時代だった。職場でも自分の席で吸えていたし、多くの公共の場で堂々と喫煙できた。駅のホームはもとより、長距離電車の肘置きには灰皿が付いていた。幼少のころ、男性は大人になったら煙草を吸うのが当たり前と信じて疑っていなかった。

 映画でも主人公が煙草を吸うシーンは格好がよいとされていたが、平成に入ると存在が「煙たがられる」ようになる。受動喫煙の健康被害は明白なものとして、世界的に分煙ではなく全面禁煙が進むようになった。アイルランド、イギリス、トルコ、アメリカの州の半数以上では屋内を全面禁煙する法律が成立。喫煙者よりも飲食店などで働く人の健康が優先されたのだ。

 今夏に東京オリンピック・パラリンピックを開催するわが国としては、時勢の潮流に乗り遅れるわけにはいかない。それが4月1日から施行される改正健康増進法だ。第一種施設である学校、病院、行政機関の庁舎などは「敷地内禁煙」となり、第二種施設の事務所や工場などは「原則屋内禁煙」となる。後者は、喫煙専用室を設置できるが、煙の流出防止措置など厳しい基準が課せられる。

 法規制が進む一方で、国民の健康意識は向上していった。企業にとっては、健康経営の視点から関心が高い。認定基準の一つに受動喫煙対策が必須になっているからだ。

 さらに、労災防止の面でも気になるデータがある(特集T参照)。ニコチンが原因で中毒になると、イライラや落ち着きがなくなるなどの禁断症状が現れる。ニコチン濃度が下がったときに集中力が低下することで、災害リスクが高まるという。

 また、喫煙のため自席を離れる従業員に非喫煙者からの厳しい目があることを忘れてはならない。非喫煙者からみれば、しょっちゅう休憩しているように捉えられ、不平等に感じる。職場の人間関係や士気の面からも禁煙対策は重要といえるだろう。

 少々、愛煙家の方にとっては耳の痛い話になってしまった。世界的にみれば、日本の煙草の価格はまだ安いようであり、禁煙への流れは止まりそうにない。


(2020.2.12)
 親の喫煙が子供の野球肘の一因に!? 整形外科医「障害からの回復
が遅れる原因にも…」
ヤフーニュース(Full-Count) 2月10日
野球界では長きに渡って喫煙習慣が“容認”されてきた
 スポーツに対する喫煙の影響については、現在ではほぼ語りつくされた感がある。しかし、少年野球の現場での大人の喫煙は根絶される気配がない。
 喫煙習慣がスポーツに与える影響は非常に大きい。タバコに含まれるニコチンは脳や神経を興奮させる力がある。このために喫煙者は煙草を吸うと頭がすっきりし、仕事に集中できるという。しかし喫煙を習慣的に続けると、ニコチンがないと神経が刺激されず、集中できない体質になっていく。これがいわゆる「ニコチン中毒」という状態だ。
 喫煙習慣がつくと、呼吸器機能が低下し、すぐにバテるようになる。またタバコの煙に含まれる一酸化炭素の影響で、体は常に軽い一酸化炭素中毒状態となる。このため血液循環が悪くなり、体中の組織が酸素欠乏に陥りやすくなる。このため筋肉が疲れやすくなり、瞬発力も低下する。
 さらに、「ニコチン中毒」の状態になると、イライラするため、競技に集中することができなくなる。そしてタバコは傷を修復する回復力も低下させる。トレーニングで筋肉を増強させるときも喫煙者のほうが効率が悪くなることが報告されている。
 野球界は長く喫煙習慣が“容認”されてきた。しかし、アスリートにとってタバコは「百害あって一利なし」だといえるだろう。

受動喫煙は局所の血行障害を起こし、野球肘(離断性骨軟骨炎)につながるとみられている
 さらに喫煙習慣のある親は、わが子に深刻な健康被害を与える可能性がある。火のついたタバコの先からでる煙を「副流煙」という。「副流煙」は、喫煙者が吸い込む煙である「主流煙」よりもニコチン、ナフチルアミン、カドミウム、一酸化炭素など人体に悪い影響を与える物質が数倍〜数十倍も多い。
 タバコを吸う人とともに室内にいる子供は「副流煙」と「主流煙」が混ざった煙を吸う。この「受動喫煙」によって、急性肺炎や喘息、気管支炎など呼吸器系の疾患の可能性が高まる。
 小中学生の野球少年の主要な健康被害にはOCD(離断性骨軟骨炎)があるが、最近の研究では、受動喫煙が、OCDを引き起こす原因の一つではないかという説が有力になっている。
 受動喫煙は局所の血行障害を起こすが、これが子供のOCDにつながるとみられているのだ。もちろん、その前提として投球過多などの肘の酷使があるが、同じ程度の酷使であれば、日常的に受動喫煙をしている環境の子供のほうが、OCDを発症しやすいと考えられている。当然、OCDからの回復も、受動喫煙がある環境では遅れると考えられる。
 「子供を病院に連れてくる親御さんの中には、待っている間、喫煙スペースで煙草を吸う人がたくさんいます。帰りの自動車の中でもタバコを吸いながら運転する親も多いんです。そのタバコがわが子の肘の障害につながり、障害からの回復が遅れる原因にもなっているのです。それも説明しているのですが、しっかり聞いてもらえなくて」と、ある整形外科医は嘆く。
 少年野球の練習に付き添った保護者が、ネット裏などで煙草を吸いながら談笑しているのは、よく見られる光景だ。また「禁煙」を徹底している少年野球の大会は現在のところほとんどない。ようやく「分煙」が定着し始めたレベルだ。
 野球とタバコの関係は根深い。しかし、これを断ち切らないと、野球の未来はないといえるのではないか。
 広尾晃 / Koh Hiroo  


(2020.2.12)
 先進企業が喫煙率を下げている3つの理由
時事ドットコム(PR TIMES)2月10日
[禁煙推進企業コンソーシアム]
禁煙推進企業コンソーシアム 会員企業31社に拡大

2019年4月18日に禁煙推進の先進的な取り組みを進める企業が集まり発足した『禁煙推進企業コンソーシアム』ですが、現時点で正会員企業は31社(団体含む)に広がりました。
禁煙推進企業コンソーシアムでは、定期的に会員企業が集まりノウハウを出し合う情報共有の勉強会を実施している他、先進企業に実際に訪問し禁煙推進や健康経営の現場視察も行ってまいりました。閣議決定された「がん対策推進基本計画(第3期)」における2022年度の喫煙率12%の目標に向けて、当コンソーシアムでも目標達成に貢献していく所存です。このたび、社内禁煙を強く推進し、喫煙率が低下している企業の事例をもとに、「先進企業が喫煙率を下げている3つの理由」をまとめました。

報道関係者各位
会員企業の喫煙率低下理由1.
『経営層の見せる本気度』
禁煙推進をスタートする上でまず重要なことは、従業員の健康、そして社会的責任において、しっかりと禁煙を進めていくことを経営層が宣言をしていくことです。単に言葉として会社に宣言をするだけではなく、従業員に経営層が本気で「禁煙推進」に取り組んでいることが伝わる必要があります。当コンソーシアムの会員企業でも、社長からの直筆の手紙を全社員の自宅に郵送したり、毎月全社員にメールで「禁煙になぜ自社が取り組んでいるか」という理由を伝えたりしている企業では喫煙率が低下しています。また、経営層の中で喫煙者がいる企業は、喫煙率が下がりにくいというデータも出ており(※)、まずは経営層が禁煙にチャレンジする姿勢を見せることも重要なカギとなります。※当コンソーシアム会員企業調べ

会員企業の喫煙率低下理由2.
『制度設計としての本気度』
禁煙推進をする上で、会社で定める「制度設計」も喫煙率を下げる鍵となります。
敷地内禁煙や就業時間内の禁煙を規則として定める企業が増えている中、会社によっては制度の中に「罰則規定」を設けて徹底しています。しかしながら、就業時間内の禁煙を規則で定めていても、一部の従業員が規則を遵守出来ないような状況では、禁煙が推進されているとは言えません。当コンソーシアムでは、制度設計の際には、各社が徹底できる現実的な制度を推奨しています。
実現可能性のある各種制度の確実な遂行により、将来的には新卒・中途採用において喫煙者の採用を見送る制度や、部長職以上の役職へ喫煙者を昇格させることを見送る制度など、会社オリジナルの取り組みにも繋がるものと予想されます。

会員企業の喫煙率低下理由3.
『社外に伝わる本気度』
現在、当コンソーシアムで会員企業に推薦している取り組みは、社内だけではなく社外への伝え方の工夫です。会員企業の中には、会社への来訪者へ禁煙推進をしていることを伝えるシールを配布したり、名刺に当コンソーシアムのロゴを入れたりして、社内だけでなく社外へ積極的に禁煙推進の情報発信をしている企業もあります。取引先など各種ステークホルダーに対し、従業員が自ら自社の禁煙の取り組みを説明できるようになることで責任感が生まれ、社内浸透の一助となっています。喫煙率を下げるには、経営者からのメッセージを、社内だけでなく社外にも伝えることが重要です。

今後も、禁煙推進企業コンソーシアムでは、各企業の禁煙推進のノウハウを共有しつつ、目標達成をサポートしていきます。


(2020.2.10)
 イベント『時代を創る 禁煙推進と従業員の働き方2020』〜先進企業が「禁煙推進と従業員の働き方」を世の中に宣言〜
 改正健康増進法・東京都受動喫煙防止条例全面施行直前
禁煙推進企業コンソーシアム 2月7日
2019年4月に東京都に事業所を置く企業を中心に発足した『禁煙推進企業コンソーシアム』 23の会員企業/団体でのスタートから約1年。現在、禁煙を強く進める先進企業会員も、31に広がりました。このたび、2020年4月1日の改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例全面施行に先立ち、禁煙推進企業コンソーシアムでは、人生100年時代を迎え、社員の健康の重要性、そして企業の禁煙推進を広げていくために、東京都医師会と共催でイベントを開催することになりました。

報道関係者各位
現在禁煙推進企業コンソーシアムの会員企業は、社員の健康増進を主目的とし、社内喫煙率の低下を共通の目標として様々な取り組みノウハウを共有しております。各会員企業は個々の喫煙率目標に対して、期待以上の低下をしておりますが、禁煙の重要性がより社会に浸透することにより、この活動はより一層進むものと期待しております。

3月4日(水)のイベントでは、会員企業を代表してファイザー ジョンソン・エンド・ジョンソン ロート製薬 アフラック SOMPOひまわり生命 エムステージホールディングス等の企業が登壇するだけでなく、先進事例を含めた「禁煙推進ノウハウ」を発表します。
また、東京都知事 小池百合子様にもゲストとしてご登壇いただき、4月1日の改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例全面施行直前期でのご挨拶も頂戴する予定です。

■ 禁煙推進企業コンソーシアムイベント
 「時代を創る 禁煙推進と従業員の働き方2020」
日時:2020年3月4日(水)
午前の部10時30分〜12時30分(開場10時00分) 企業経営層/健康経営担当者向け
午後の部14時00分〜16時00分(開場13時30分) 報道/メディア様向け宣言イベント
場所:東京都医師会館 2F 講堂
東京都千代田区神田駿河台2-5
ゲスト:東京都知事 小池百合子様【予定】
主催:禁煙推進企業コンソーシアム
公益社団法人 東京都医師会
後援:東京都(申請中)
(中略)

【禁煙推進企業コンソーシアム 参加企業および団体】 (五十音順・31企業/団体)
株式会社IDホールディングス、アフラック生命保険株式会社、
株式会社イトーキ、株式会社AHS、株式会社 榮太樓總本鋪、
株式会社エムステージホールディングス、株式会社MTG、
株式会社オートバックスセブン、オムロン ヘルスケア株式会社、
協和キリン株式会社、医療法人社団こころとからだの元氣プラザ、
佐藤製薬株式会社、三京化成株式会社、株式会社資生堂、
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ、
株式会社SKYグループホールディングス、
SOMPOひまわり生命保険株式会社、
SOMPOヘルスサポート株式会社、
株式会社ダイアナ、株式会社ダイナム、中外製薬株式会社、
公益社団法人東京都医師会、日本アイ・ビー・エム株式会社、
日本光電工業株式会社、公益財団法人日本対がん協会、
ファイザー株式会社、ミサワホーム株式会社、
株式会社メディヴァ、メドケア株式会社、株式会社龍角散、
ロート製薬株式会社  


(2020.2.5)
 ロッテ、12球団初の全面禁煙!“煙害”から佐々木朗を守れ!
サンスポ・コム 1月30日
 “金の卵”を守る。ロッテが今季から日本球界初の「全面禁煙」を導入することが29日、分かった。全選手、首脳陣、スタッフの勤時間中が対象となる。高校球界最速の163キロ右腕、ドラフト1位・佐々木朗希投手(18)=大船渡高=が入団し、医療・コンディシニングを重視しているチームは、若手有望株の健全な成長をサポートし、クリーンな球団イメージ構築を目指す。
 「育成のロッテ」が、12球団初の改革を断行する。今季から、全選手、監督、コーチ、スタッフに球場施設内の喫煙を禁止する。す
でにチームは方針を固め、ナインには沖縄・石垣島でのキャンプ前通達される。
 「しっかり若手に育ってもらいたい。チームとして(禁煙などで)雰囲気作りをしていかないといけない」と球団関係者は語った。
 昨年7月に本拠地・ZOZOマリン内で、全ての喫煙所が加熱式たばこ専用の喫煙所になるなど、段階的に禁煙化を進めてきた。選
手はユニホーム着用時など、限定的だった禁煙ルールが今季からは全面的に禁止。違反者には罰則も検討されている。
 DeNAでも2012年以降に入団した選手は禁煙が義務付けられているが、チーム全体での徹底した禁煙は日本球界初の試みとな

 背景には、将来有望な若手の存在がある。2016年D1位の平沢から、安田、藤原、そして最速163キロ右腕の佐々木と、高卒のター候補を次々に獲得してきた。
 昨年は日本ハムの“大谷ルール”をモデルにして、高卒3年目以
内の選手に平日の外食を禁止し、休日の外食は報告することを義務付けた。今年からは順大医学部と連携し、医療面も重視している。
 今季は本拠地での試合後に、球場付近のホテルに宿泊していた
寮生の帰寮も義務付ける。朝昼晩の3食で栄養士によってカロリーや栄養バランスが計算された食事をとらせることが狙いだ。
 チームにはベテラン投手やコーチに愛煙家はいるが、思い切って、全面禁煙に踏み切る。もちろん、ベンチには“お口の恋人”ロッテ製のガムを常備。若手の健全な成長と活躍をサポートするため、一
丸となって、取り組む。


(2020.1.27)
 奈良女子大学における敷地内全面禁煙の実施について
国立大学法人 奈良女子大学
平成30年7月に健康増進法の一部を改正する法律が公布されたことに伴い、たばこ(電子たばこ、非燃焼・加熱式たばこ、無煙たばこも等も含みます。)による受動喫煙の防止を図るため、本学では令和元年7月1日から敷地内全面禁煙を実施します。
これにより、現在設置している喫煙所は令和元年6月末までに全て廃止します。
喫煙者におかれましては、敷地外であっても喫煙マナーを守り、吸い殻の投げ捨てなど周辺住民の迷惑とならないようにお願いします。


(2020.1.25)
 JT、19年の紙巻たばこ販売実績を発表
 市場の縮小止まらず、収入減
IT Media ビジネス オンライン 1月23日
 日本たばこ産業(JT)は1月22日、2019年の紙巻きたばこの累計販売実績(1〜12月)を発表した。販売数量は755億本で、前年同期比7.9%減。売上収益は4850億円で、同2.5%減だった。

 リトルシガーを含む紙巻きたばこの販売実績は、年々縮小傾向にある。JTでも1〜12月の販売数量が13年から7年連続で減少。売上収益も17年から3年連続で減少している。

 JTの販売実績速報より。18年よりは持ち直したものの、19年も減少が続いている

 これについて同社は「加熱式たばこ市場の拡大や価格改定による需要減などの要因があると考えている」とコメント。今後は「お客さまの多様なニーズ応えるラインアップの提供に注力する」(JT)としている。

 JTは近年、紙巻きたばこ利用者向けに低価格なリトルシガー商品の拡充を進めている他、加熱式たばこのシェア拡大を目指し、「プルーム・テック」や「プルーム・エス」などの主力商品を値下げしている。


(2020.1.22)
 加熱式たばこ、男性喫煙者の3割利用 厚労省が初調査
日経電子版 1月14日
たばこを習慣的に吸う人のうち、加熱式たばこの利用者は男性が30.6%、女性が23.6%に上ることが14日、厚生労働省の2018年国民健康・栄養調査で分かった。紙巻きたばこを含めた喫煙率は減少傾向が続いているものの、18年は前年調査から0.1ポイント増の17.8%だった。厚労省健康課は加熱式普及の影響を含め「要因分析をしていない」としている。

火を使わず、灰が出ない加熱式たばこ(東京都内の販売店)
政府は22年度までに喫煙率を12%にする目標を掲げている。受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が20年4月に全面施行されることから、同課は「目標達成にむけ、引き続き施策を検討したい」と話している。

調査は18年11月に実施。喫煙率は男性が29.0%(前年比0.4ポイント減)、女性が8.1%(同0.9ポイント増)だった。

これまで喫煙率は紙巻きと加熱式を区別しておらず、加熱式の普及実態は不明だったが、今回から喫煙方法を尋ねた。

その結果、喫煙者のうち「加熱式のみ」は男性22.1%、女性14.8%、「紙巻きと加熱式」の併用は男性8.5%、女性8.8%。「紙巻きのみ」は男性68.1%、女性76.1%だった。男女とも20〜40代で加熱式の利用者が多く、男性は20、30代で5割を超えた。

調査では4年ぶりに世帯所得と生活習慣の関係も分析。健康診断の未受診率では、世帯所得200万円未満の男性が40.7%、女性が41.1%だったのに対し、600万円以上の男性は16.7%、女性は26.1%と低かった。

喫煙率は200万円未満の男性が34.3%なのに対し、600万円以上の男性は27.3%と低かった。1日の平均歩数も200万円未満の方が少なく、歯の本数が20本未満の人の割合も多かった。前回調査でも同様の結果が出ており、所得による健康格差の解消が進んでいない実態が浮き彫りになった。

一方、前回調査では低所得層ほど肥満の割合が高かったが、今回調査では男女とも所得ごとの肥満率に明確な差はなかった。同省担当者は「高所得層の肥満率が増加したため」と分析している。


(2020.1.22)
 低所得者に高い喫煙率 200万円以下、3人に1人超 厚労省
ヤフーニュース(時事通信) 1月14日
 世帯所得が年200万円に満たない男性のうち3人に1人以上が習慣的にたばこを吸っており、高収入の人に比べて喫煙率が高いことが14日、厚生労働省の2018年国民健康・栄養調査で分かった。
 同省は「健康格差が縮小していない部分がある。今後の施策に生かしていきたい」としている。
 調査は2018年11月、全国の5032世帯を対象に実施。3268世帯から回答を得た。
 習慣的に喫煙をしている男性の割合は、年間所得が200万円未満が34.3%だった一方、200万〜400万円未満は32.9%、600万円以上は27.3%と低所得層と比べて低かった。女性は200万円未満が13.7%、200万〜400万円未満が9.6%、600万円以上が6.5%と、さらにその傾向が顕著だった。
 過去1年間に健康診断を受けていない人や歯の本数が20本未満と答えた人の割合も、低所得者ほど高かった。
 加熱式たばこの喫煙状況も初めて調査。紙巻きたばことの併用を含む加熱式使用者の割合は、男性が30.6%、女性が23.6%だった。20〜39歳の男性喫煙者では過半数が使用していると回答しており、加熱式が若年層に普及している実態が判明した。


(2020.1.22)
 手術前に禁煙4週間、術後合併症リスクが大幅減少 WHO
ヤフーニュース(AFP) 1月21日
 手術を受ける少なくとも4週間前に喫煙をやめることで、術後合併症のリスクが著しく減少するとの研究結果が20日、発表された。患者の血流が改善されることがその理由だという。
 世界保健機関(WHO)による研究は、習慣的に喫煙する人が小規模または緊急でない手術を受けるケースについて、患者が喫煙をやめるための猶予期間を設けることで、術後の傷の治りや心臓機能向上といった効果が期待できるとしている。
 WHOが、豪ニューカッスル大学(University of Newcastle)、豪州政府、世界麻酔科学会連合(WFSA)などと共同で実施した今回の研究では、4週間の禁煙後はその期間が1週間延びるごとに、術後の結果が19%向上することが明らかになった。
 たばこに含まれるニコチンと一酸化炭素(CO)が血中酸素濃度を低下させ、心臓に関連する合併症リスクを大きく高める恐れがあることも今回の研究で判明した。
 また、たばこの煙による肺の損傷が原因となり、適切な量の空気が取り込みにくくなることが指摘された他、喫煙が患者の免疫系の機能に影響を及ぼし、傷の治りが遅くなる可能性があることも明らかになったという。
 WHOは、「紙巻きたばこを1本吸うだけでも、術後の回復に必要な栄養を運ぶ人体の能力が低下する」と述べ、禁煙に対する認識を拡大し、禁煙を促進するために、世界の全ての国で禁煙プログラムと啓発活動を自国の医療制度に組み込むべきだと指摘している。


(2020.1.13)
 4月施行の「改正健康増進法」でほとんどの飲食店で喫煙できなくなる
ヤフーニュース(マネーポストWEB) 1月13日
 2020年、東京五輪・パラリンピックイヤーで海外からの観光客の激増が予想されるが、そうした状況も踏まえて大きく変わる可能性があるのが「たばこ」をめぐる状況だ。
 
 居酒屋チェーン店でたばこを片手にビールで乾杯! そんな光景は、今年の4月から見られなくなる。受動喫煙防止対策が厳しくなる中、4月に「改正健康増進法」が全面施行され、飲食店などの屋内施設では原則禁煙に。分煙も認められない。
 
 「これにより、公共施設や商業施設で喫煙者がたばこを吸えるのは、完全に仕切られた喫煙室のみとなります」(社会保険労務士の井戸美枝さん)
 
 例外は、小さな純喫茶のような客席面積100平方メートル以下かつ、資本金5000万円以下の小規模店など。ただし、4月以降に開店する店は、小規模店であっても禁煙だ。さらに、たばこ税も1本あたり1円の増税となる。
 
 喫煙者にとっては、どんどん肩身が狭くなりそうだ。
 ※女性セブン2020年1月16・23日号


(2020.1.13)
 モスバーガー、3月末までに全店完全禁煙化
ヤフーニュース( Impress Watch ) 1月7日
 モスフードサービスは、全国のモスバーガー店舗を3月末までに全面禁煙化する。これまで同店は、完全禁煙店舗と、喫煙スペースのある分煙店舗が混在していた。
 
 完全禁煙化により、利用者や従業員の受動喫煙を防止し、親子連れの利用者が安心して来店できる店舗にするという。
 
 完全禁煙化とあわせてファミリー層の来店を促進するため、3人分の商品がセットになった「ファミリーパック」の提供も開始。各種バーガー3個と、フレンチフライポテト(Sサイズ)、コールドドリンク(Sサイズ)がそれぞれ3個セットになったもので、単品購入より最大456円安くなる。バーガーは、チキンバーガー1個、チーズバーガー1個のほか、モスバーガー 1個がセットになる「モスパッ
ク」、同構成でテリヤキバーガー 1個がセットになる「テリパック」の2種から選べる。販売期間は1月23日から5月下旬まで。
 Impress Watch,清宮信志


(2020.1.13)
 4月から事業所も屋内禁煙に 従業員の卒煙、大分県が支援
大分合同新聞 1月7日
 受動喫煙防止のため4月から事業所が屋内禁煙となるのを前に、県は県内企業への禁煙サポート事業を始めた。希望する11社の従業員に8週間、体に貼るタイプの禁煙補助薬を使ってもらい、定期的に薬剤師を派遣して卒煙のアドバイスをする。県は「健康を守り、たばこの煙で不快な思いをする人がいない環境づくりを後押ししたい」と意気込んでいる。
 受動喫煙対策を巡っては、改正健康増進法が昨年7月に一部施行した。子どもや妊婦らがよく利用する学校や病院、行政機関などが屋内で完全禁煙、敷地内で原則禁煙になった。今年4月の全面施行に伴い、事業所や飲食店といった施設も「喫煙専用室」などを除いて屋内でたばこが吸えなくなる。
 県は職場ぐるみで対策に取り組んでもらおうと、支援を望む事業所を昨年10月から募集。建設業や医療・福祉業、製造業などの11社が応募した。禁煙補助薬の「ニコチンパッチ」は購入費用の4分の1以上を事業所、残りは従業員本人が負担。県から委託を受けた県薬剤師会の会員が訪問し、健康教育や面談をして成功率を高める。
 大分市日岡の電気工事業「明和プラント工業」は役員1人と従業員3人の男性4人が禁煙に挑む。同12月18日は同会認定禁煙支援薬剤師の岸本和義さん(72)から喫煙による健康への影響などについて説明を受けた。近くニコチンパッチを貼り、2週間ごとに岸本さんと面談して状況を確認する。
 同社で働く22人(男性21人、女性1人)のうち、6割を超える男性14人がたばこを吸っている。県内の男性の喫煙率32・3%(2016年)を大きく上回っており、何か手を打たなければと考えていた際、県の事業を知って手を挙げたという。
 工藤朝三総務部長(65)は「健康あってこそ仕事に専念できる。みんなで応援し、見守っていきたい」。他の喫煙者への波及効果も見込んでいる。
 挑戦する吉住啓志さん(23)は、休憩時間に同僚らと屋外の喫煙場所で1日10本ほど吸ってきた。過去にも出費面を考えてやめようとしたが、1カ月も持たなかった。「先輩がたばこをくれるので、思わず吸ってしまった。今回は周囲もチャレンジを知っており、成功を目指す」
 県健康づくり支援課は「仲間や支援者がいることで、禁煙がうまくいくことを期待したい」と話している。
 
<メモ>
 禁煙補助薬は薬局で購入できる貼り薬やガムのほか、医療機関で処方される飲み薬がある。今回の事業は、忙しくて外来受診ができない人を支援する狙いで、貼るタイプのニコチンパッチを使用する。起床後、ニコチンを含んだパッチを腕や腹部などに貼ると、ニコチンが皮膚から吸収されて禁煙時のいらいらを緩和し、落ち着いた気分を保つ効果があるとされる。寝る前に剥がす。8週間分は約2万3千円。